エスエス製薬が2021年11月、20~40代女性に実施した調査によると、53.9%がシミに悩んでおり、「濃いシミは薄くなるが『隠れジミ』はなくならない」と感じている人が64.2%にも上っていたそうです。
隠れジミとは薄くて目立ちにくいシミのことで、調査では濃いシミに悩む人は41.2%だったものの、隠れジミに悩む人は58.1%と、こちらのほうが多いことが分かったようです。いったいこの隠れジミ、どんなシミで、どうすれば消えるのでしょうか?
皮膚科医の高瀬聡子さんによれば、隠れジミは、シミの元となるメラニンが表皮で蓄積され、うっすらと見え始めた状態とのこと。メラニンは、色素細胞メラノサイトの中にあるメラノソームで作られ、成熟するとメラノサイトの一部分が手を伸ばすようにしてケラチノサイトという角化細胞に受け渡されますが、それはまるで“シミの芽”のようなんだとか。そしてこのシミの芽が育ち、表皮に蓄積していくことでシミとなるそうです。
高瀬さんは、「毎日忙しく生きている私たちが確実に日焼けを避けることは難しいですし、ある程度の紫外線を受けることは身体にとっても大事です。だからこそ、メラニンの生成を抑えて排出を促すだけでなく、どうしてもできてしまうシミの芽を育たせないアプローチがあるといいですね」といいます。そのシミの芽を育たせないアプローチには、次の2つがあるそうです。
■メラノサイトの刺激要因となりうる外部刺激、紫外線、ストレスなどを少なくする
■メラニンの生成抑制、黒色メラニンの無色化、ターンオーバーの正常化が期待できるL-システインや、メラニンの生成抑制、黒色メラニンの無色化が期待できるビタミンCを含む内服薬を利用する。
シミの症状が重いなら「医療機関での治療を検討するといい」と高瀬さん。隠れジミが気になっているなら、ぜひ“シミの芽”を意識してケアを行ってくださいね。