中居正広がかわいがっている後輩にKis-My-Ft2がいる。特に、目立たない後方4人の横尾渉、宮田俊哉、二階堂高嗣、千賀健永には「舞祭組」(ぶさいく)と命名して完全プロデュース。13年のデビュー曲「棚からぼたもち」から15年リリースの3曲目「やっちゃった!!」までは、中居が「なかいさん」名義で作詞・作曲。4曲目の「道しるべ」は、SMAPが解散した翌17年にリリースされたため、中居への感謝の気持ちをメンバー4人が作詞・作曲で表現した。
舞祭組の衣装はスーツ。つねに1着を着まわしていたため、損傷が激しかった。そこで中居は、メンバーそれぞれの名前が入った高級ブランドのスーツを贈った。ほかにも、洋服や時計、バッグや財布などもプレゼントしている。
靴を贈ったこともある。その数週間後、舞祭組の初単独コンサートツアーの打ち合わせがあり、中居も出席。示しあわせたように、4人全員が履いてきた。ところがその数日前、中居の現場マネージャーが、あるミッションを受けていたことを知る。キスマイのマネージャー、中居の個人マネージャーを経由して下りてきたのは、「靴の商品番号を極秘で入手してほしい」だった。
内情を聞くと、横尾はもらった靴を移動車内に置きっぱなしにしていた。すると、車上荒らしに遭い、犯人は靴だけを持って逃走したのだという。打ち合わせで中居と顔を合わせることが決まっていた横尾は焦り、商品番号を入手するようマネージャーに依頼したのだ。さすがに番号はわからなかったが、購入した店舗、銘柄、サイズまでは突き止めた。
この経緯のすべてを知ったうえで、中居は購入した店舗などの情報を教えた。そのうえで、中居の耳に入ったことを「横尾には言うな」とかん口令を敷いた。理由は「おもしろいから」。いつか番組で共演した時、本番でブチ込んでやろうと虎視眈々とその時を狙っていた。
「昨年、キスマイのデビュー10周年を祝うため、自身の番組『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で2時間SPが組まれました。その際、再現VTRの中で初めてキスマイに明かしたのです。横尾は冷静を保ちつつ、“中居マジック”にはめられてガックリ。ふてくされた表情で『すみませんでした』と謝って、笑いに変えました」(テレビ誌ライター)
中居、舞祭組のホットラインがあるから許しあえた秘密。中居は真のエンターテイナーといえる。
(北村ともこ)