俳優の織田裕二がライフワークともいえる「世界陸上」(TBS系)のメインキャスターを卒業することについて7月5日、ニュースサイト「日刊サイゾー」が報じた。
「世界陸上」は2年に1度、奇数年の8~9月にかけて約10日間開催される世界陸上競技選手権大会の生中継番組。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で東京五輪が7月開催になったため、今年に延期となっていた。
同記事によると織田は1997年のアテネ大会以来25年、フリーアナウンサーの中井美穂とともに13大会連続でメインキャスターを務め続けてきた。織田は事前に開催地や有力選手のもとを訪れての取材もこなし、観戦時には興奮のあまり「地球に生まれてよかったー!」「事件はパリで起きてます!」など数々の“語録”が飛び出すことも見どころのひとつだったが、13年のモスクワ大会後に転機が訪れたという。
それは織田が番組中にはしゃぎ過ぎたことから、日本陸上競技連盟が水面下でTBSに番組内容改善の要請を行ったのがきっかけ。織田としては、視聴者に陸上の魅力をPRするためだったのに、陸連からクレームがきたことには大いに不満だったという。そのため、織田サイドは15年の北京大会の時点で出演に難色を示していたが結局、番組スタッフたちとの絆もあって続投することに。しかし、織田は淡々と仕事をこなすようになってしまい、番組としての面白みは欠けていった。
今回の「世界陸上オレゴン」は以前に比べて大幅な放送時間の短縮となり、経費も大幅に削減。加えてコロナ禍のため海外に渡航しての事前取材もNGとなってしまったため、わざわざ織田と中井を起用する意味も薄れてしまったという。こういったことも織田と中井が卒業する背景にあったと見られている。
ネット上では同記事に対して、《はしゃぐ織田裕二が面白いのに》《25年見続けてきたよ。最終日はたぶん泣く》《陸上素人の視聴者が織田裕二と一緒に楽しむ番組。陸連は陸上の楽しさを伝えてくれる織田裕二に感謝したほうがいい》など織田の番組卒業を惜しむ声が続出した。
「織田は中学・高校時代はテニス部に所属しており、その後もスポーツは球技が中心。そのためメインキャスターに就任した当初は陸上のことはほとんどわかっていませんでしたが、世界陸上を通してその魅力に気付いたといいます。最初はハイテンションで熱い織田語録には批判もありましたが、ブレない姿勢と熱量は次第に視聴者に受け入れられるようになりました。
一方で、織田は『世界陸上』のメインキャスター就任以降は、毎年のように続いていたドラマへの出演が減少。『世界陸上』のない偶数年を中心に2年に1本のペースとなっています。奇数年での出演作もあるのですが、1月期や4月期のドラマが中心で、『世界陸上』の時期をできるだけ避けているのがわかります」(芸能記者)
今回の卒業を機に、織田のドラマ出演が増えるかもしれない。
(柏原廉)