多忙なのに給料は激安‥‥。タレント・新山千春が8月1日放送の「ぜにいたち」(ABEMA)に出演し、若かりし売れっ子時代の薄給ぶりを明かした。
第20回「ホリプロタレントスカウトキャラバン」で審査員特別賞を受賞し、15歳で芸能界入りした新山。翌年には映画に出演し、女優デビューも果たすなど、現在も在籍するホリプロにおいて、期待の若手として将来を嘱望される逸材だった。
デビューから2年後の17歳時点では、「嗚呼!バラ色の珍生!!」(日本テレビ系)や「ジャングルTV~タモリの法則~」(毎日放送)、「ビビるのジャムパラ」(日本テレビ系)など、合計5本のレギュラー番組に出演する人気ぶりだったが、当時の月収は「数万円」ほどだったという。
新山は「どこの事務所も最初からドーンってもらえないとは思うけど、結構働いてる割には大変かなって思っていて」とポツリ。これには番組MCのお笑いコンビ・かまいたちの濱家隆一も「レギュラー5本で数万円はなかなか‥‥」と驚きの反応を上げると、新山は「歩合制じゃなくて、給料です。固定給なんですよ。ここでレギュラー5本を頂いても、この後どうなるかわからないじゃないですか。だから、ホリプロ的にもそんなに多く払うこともできないなっていう」と事務所側の事情にも理解を示した。
地元の青森県を飛び出して東京にやってきた新山には、事務所から寮が用意され、そこで暮らしていたと回顧。「寮のお金として1万円が(給料から)引かれていたので、節約することも多かった」とし、当時の最も贅沢な食事は「ランチでドリンクセットを頼むこと」。毎回セットを注文してしまうと赤字になるため、「デビュー当時からランチとかご飯食べに行っても『水でいいです』っていうのが染みついてしまって。今、ランチとか行って“カフェラテ”とか言ってる自分に、カフェラテ頼めるようになったんだねって思うんですよ」と感慨深いものがあるようだ。
「新山がデビュー以来、およそ26年にわたって在籍し続ける『ホリプロ』は、和田アキ子や、深田恭子、綾瀬はるか、石原さとみなど、多くの人気女優、タレント、モデルらを抱える芸能界の超大手事務所。一方で、新山のように給料面に対する不満の声を上げるタレントは過去にも散見され、事務所トップの和田も18年9月放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)で、自身が知り得る限りの最高月収は『デビューして2年ほど経った時の80万円ぐらい』と告白。周囲から、通常であればその5倍はもらえると説明されるも、和田は『それでもうお給料気にするのやめて、弟と旦那に任せてる』とし、以来、収入を把握するのはやめたといいます」(テレビ誌ライター)
小島瑠璃子も、14年には番組出演本数ランキングで女性タレント部門の2位にランクインするほどの多忙ぶりだったが、同年に「私、給料制でボーナスなしなんです」と発言。あるイベントでも「ホリプロは給料制なので、普通のOLさんぐらい」と収入に対する不満を口にしたところ、後で事務所に怒られてしまったのだとか。
一方で、人気の波が激しいタレントという職業柄、旬を過ぎてしまった後も、継続して常に安定した金額を得ることができる給料制をうらやむ人も少なくない。実際、ホリプロからの退所を決めるタレントは、ほかの事務所に比べて圧倒的に少ないのが現状。新山もまた、新人時代から現在に至るまで、同事務所を離れなかったのは、これまでに救われたと感じる場面が多かったからなのかもしれない。
(木村慎吾)