鬼の目にも涙か。俳優のえなりかずきとの軋轢が報じられていた女優の泉ピン子だが、その裏では相次ぐイジメ報道に疲弊していたという。
事の発端は、2019年10月の「週刊文春」インタビューに応じた脚本家・橋田壽賀子さん(享年95)の発言だった。橋田さんは自身が担当する国民的ホームドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)で、母と長男を演じるピン子とえなりの共演シーンが15年を最後になくなっている事実について言及。「(ピン子と)一緒に出ると、えなり君は発疹が出たり、おかしくなるんですって」とし、えなり側が共演NGを出していることを暴露したのだ。
20年以上も続いた長寿ドラマで、ピン子はえなりが6歳の頃から成長を見届けてきたため、次第に演技指導以外の私生活にまで口を出すように。「結婚相手は私が認めないとダメよ」と語ったこともあるようで、えなりのマネージャーである母親とも険悪なムードになってしまったという。
そうした中、9月28日配信の「NEWSポストセブン」では、ピン子の知人が彼女の近況について言及。まるでえなりをイジメていたかのような報道が目立ち、「ピン子さんは精神的にかなり参っていました」と明かすと、「実はこの1年ほど病院に通っていたようなんです。ピン子さんは過去にも“共演者イジメ”が報じられていますが、高齢になってまでイジメっ子キャラと見られることに、“本当はつらかった”と漏らしていました」と説明した。
ピン子も想像すらしていなかったほど、えなりとの不仲報道が過熱し、現在は反省。すぐに共演できるかはわからないものの、少しずつ「事実上の和解」に向けて歩み始めているという。
「芸歴56年を誇るピン子と、34年目のえなりの不仲とあって、世間からはどうしても“ピン子がえなりにキツく当たっている”というイメージを持たれてしまうのも致し方ないところ。しかも、ピン子は昨年10月23日放送のラジオ番組『アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)に出演し、19年の不仲報道について振られると、『悪いけど、えなりと私、(劇中で)絡まないのよ。だって私は膨大に出てるし、膨大なセリフがあるし、人のことはどうでもいいのよ』と、まずは出演シーンとセリフの多さで“マウント”。続けて、ヒートアップしたのか『誰のおかげであのガキも本当に』と得意の毒舌が冴え渡ると、橋田さんが生前、えなりから共演NG騒動に関する謝罪の手紙を受け取っていたことも明かしました。
しかし、橋田さんの手元に届く前に『お手伝いさんが読ませなかったんだって』と笑いながら説明し、『だから、えなりは、きっと亡くなっても先生は僕の謝った手紙を読んでくれたと思ってるんだろうけど、読んでないんだよ!』と非情な宣告をしています。これら一連のエピソードがどこまで事実なのかは、今やピン子のみぞ知る話ですが、公のメディアで散々口撃しておきながら、『本当はつらかった』というのは虫のいい話のように聞こえます」(テレビ誌ライター)
ネットにも「何を今さら…」「いじめっ子キャラが“辛かった”と言われてもねぇ」「何言ったって真正面から受け止める人、もういないと思うよ」などの声が見られる。
2人の完全な和解については、ぜひともえなり本人の口から聞きたいというのが世間の声なのかもしれない。
(木村慎吾)