「途中で失礼しました」
世話になったはずの安倍晋三元総理の国葬について、心苦しくもそのように振り返ったのは元衆院議員でタレント・杉村太蔵だ。
9月27日、東京・日本武道館で執り行われた国葬には、国内外を合わせて約4000人以上が参列。もちろん元国会議員である杉村のもとにも招待状が届いたというが、当日、杉村は14時の式開始時間には間に合わなかったという。
10月1日放送の「今田耕司のネタバレMTG」(読売テレビ)に出演した杉村は、国葬を欠席せざるを得なかった理由として「収録があったものですから。ちょっと、どうしても行けなくて」と説明。続けて、「申し訳ないので、個人的にもお世話になったので。一般献花にちょっと遅れて行って、16時半ぐらいに行ったんですけど、長蛇の列でね。ちょっと断念しましたけどね」と、最大3キロにも達したとされる一般献花の行列を前にあきらめてしまったと明かした。
これにはスタジオからも「断念すんなよ!“お世話になった”言うてましたやん!」「ラーメン屋やん」「いちばん行かなダメでしょう」などのツッコミが続々。杉村は「本当にお世話になってね。いや、本当にありがとうございましたって気持ちだったんですけど、あまりにも(列が)長くてね。途中で失礼しましたけどね」と振り返り、安倍元総理への感謝の思いについてはしっかりとアピールしていた。
「番組では、当日の様子について、ジャーナリスト・堀潤氏が、地方から招集された警察官の配置を急遽変えなければならないほどに想定外の行列ができていたと説明し、杉村をフォロー。しかし、杉村は開催自体に賛否が巻き起こり、議論の対象となっていた今回の国葬の中継に関しても、『そんなに僕見てなくて‥‥』と正直にコメントしていました。国葬よりもテレビ収録を優先したとの告白には、世間から『葬儀や献花に行く行かないを他人がどうこう批判するものじゃない』『献花に向かっただけでも行動力あると思う』など擁護の声のほか、『この人らしいと言えばらしい』『だから自民党では大成しなかったんだろうなぁ』などの反応も散見。お世話になった恩人の葬儀よりも収録優先というスタンスから、政治家としての活動よりも、タレントでのし上がった杉村のキャリアに通ずるものがあると感じる人が多かったようです」(テレビ誌ライター)
天国の安倍元総理も「君はそれでOK」と杉村の判断に理解を示してくれているかもしれない。
(木村慎吾)