10月15日放送のラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBS)で、お笑い芸人・明石家さんまがファンとの距離感について言及した。
さんまは、自身が率先して行うという街中でのファンサービスについて、後輩芸人からクレームが入っていると告白。「中堅、若手に『ファンにサインするのやめてほしい』って、この間も言われて。俺がするから、(後輩も)しないとしゃーないって」というが、さんまとしては「断るよりもやったほうが楽なんで」との考えのようだ。
また、新大阪駅で時間に余裕がある場合には、駅構内の地下街や本屋を歩き回るといい、そこでもファンから声をかけられれば、どんな状況下であってもすぐに“神対応”。長い間お茶の間の人気者であり続けるさんまらしい振る舞いだが、これにはお笑い界以外からも難色を示す反応が出ている。
俳優・坂上忍は、2016年1月放送の「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)で、偶然さんまと同じ新幹線に乗り合わせた際の出来事を回想。車内で黄色い歓声を一手に浴び、ファンから求められた全てのサインに応える姿を目撃したというのだ。
その後、喫煙ルームで時間を潰していた坂上のもとに、サラリーマンの男性から「写メを撮ってもらえないか?」とのお願いが。坂上は「サインは書くけど、写メはこういう時代だから申し訳ないけどお断りした」と振り返ると、男性は車内にいたさんまにも写メを懇願しており、さんま「ええで!」と快諾していたという。
この光景に圧倒された坂上は「俺風情が断った後に、さんまさんが肩組みながら写真を撮ってるのを見たら、自分が情けなくなった」と吐露。ほかにも、新幹線の中でさんまが一般家庭の赤ん坊を抱いているシーンも見たと明かし、「あれを見た時、ここ何年かでいちばん反省した」と語っている。
この出来事以降、坂上はさんまと同じ新幹線に乗り合わせてしまった場合は乗車変更をして、違う車両へと“逃亡”するようになったのだとか。
「坂上は、今年10月11日放送の『さんま御殿』でも新幹線での出来事を振り返り、『誰とでも写真を撮ってあげるっていうのもそうなんですけど、“イイ人”をもうやめていただきたい』とクレーム。新幹線の時間ぐらいはゆっくりと休みたいであろう芸能人を悩ませるさんまの神対応に関して、ネット上では『ホントにファンのことを大切にしていますよね』『そこまでのことをしているからさんまさんは今でもあの地位にいて、皆から愛されるのではないですか?』『かっこいいよ、すごいよ』などと、その人柄に感銘を受けたとする反応が多かったです」(テレビ誌ライター)
さんまによると、ファンサービスは「しんどいねん、断るの」とのことで、様々な経験を経て、「やったほうが楽」といった考えに至ったのかもしれない。
(木村慎吾)