男女混合4人組バンド・SEKAI NO OWARIが大晦日の「第73回NHK紅白歌合戦」に4年ぶりに出場。初の紅組出場となった。
セカオワは14~18年にも出場しており、今回で6回目。6月に発売されたシングル「Habit」がサブスクリプションやミュージックビデオなどでともに再生回数1億回を突破する大ヒットを達成したことが出場の決め手になったのだろう。
しかし、これまで白組で出場していたにもかかわらず、今年は紅組として出場。
「これはメンバーの中に女性であるSaoriが1人いるため。これまでも白組、紅組両方に出演したアーティストは存在しており、歌手の和田アキ子は05年だけ、男女3人組ユニット・m-floとともに白組として出場、男女混合パフォーマンスグループ・AAAは白組5回、紅組2回を務めている。また、ミュージシャンのYOSHIKIは18年に史上初めて紅組・白組に同時出場。白組ではL’Arc-en-CielのHYDEとのユニットで、紅組では英歌手のサラ・ブライトマンとともにパフォーマンスを行っています。紅白は昨年から司会も白組、紅組で分けることをやめており、ジェンダーレス化。セカオワのステージもジェンダーレスを掲げる最近の紅白を象徴するような演出が予定されているようです」(芸能ライター)
しかし、ネット上では《ジェンダーレスを掲げるなら、そもそも紅と白に分けなければいい》《今まで通りボーカルが男性なら白組でいいと思います。娯楽として楽しむ歌番組で、ジェンダーレスを掲げる演出をする必要もないと思う》《Saoriが主役(メインヴォーカル)の曲ならいいが、Fukaseが歌うのに紅組はないだろう》など違和感を覚えた人も多いようだ。
「紅白は伝統的に女性ボーカルが紅組、男性ボーカルが白組に属してきました。男女混合やデュエットではケースバイケースですが、11年の第62回に出場した芦田愛菜と鈴木福のように両方の組に属して1曲を歌うという例も。また、歌手の中村中のように戸籍上は男性ですが性自認が女性のため紅組に振り分けられたケースも存在します。和田アキ子の場合はm-floのゲストボーカリストという扱いだったため白組となったようですが、話題作りの面もあったでしょう。しかし、今回のセカオワは話題作りにしては紅組に振り分ける根拠が薄いため、紅白の大前提を崩しかねないと考える人もいるようです」(芸能記者)
近年は不要論や打ち切り説も出てきている紅白だが、これで拍車をかけるような事態にならなければいいのだが。
(柏原廉)