関西発のジャニーズJr.で最初に人気に火が付いたのはKinKi Kids。バックダンサーについていたSMAPに引き上げられる形で、表舞台に立つ機会を得た。
剛、光一ともにドラマがヒットしたことも大きい。97年のCDデビュー前から、すでにトップアイドルの仲間入りを果たしていた。
関西発のソロアーティストの一番乗りは中山優馬。今年がソロデビュー10周年の中山は、06年10月にジャニーズ事務所に入所した6年後にシングル「Missing Piece」でソロデビュー。18歳だった。「中山優馬 w/ B.I.Shadow」や「NYC boys」名義でもCDをリリース。「NHK紅白歌合戦」にも出場している。
ソロコンサートでツアーを組めるようになったのは22歳の時。演出と振り付けを担当したのは、俳優で振付師の先輩ジャニーズである屋良朝幸。バックダンサーには、関西ジャニーズJr.時代の藤原丈一郎と大橋和也(いずれもなにわ男子)、末澤誠也と草間リチャード敬太(いずれもAぇ! Group)らだった。
初めての東京公演では、大先輩からのお届け物が届いた。SMAP時代の香取慎吾からだ。
「楽屋に置かれていたのは、お酒と手書きの手紙。内容は、『初ソロツアーっていうのは一度しかないものだから、その一度をお前がいちばん楽しみなさい。それを楽しむことで、お客さんが楽しんでくれる。そういう時間をちゃんと作っていきなさい』という内容で、中山は初めての出来事でいたく感動したといいます」(アイドル誌ライター)
2人は、14年に放映された香取の主演ドラマ「SMOKING GUN~決定的証拠~」(フジテレビ系)で共演。中山はこの撮影現場でCDを手渡していた。コンサートが開かれたのは、そのおよそ2年後。香取には伝えていなかった。それだけに喜びもひとしおだった。
「お酒はかなり高級品だったそう。中山は、メモリアルの時にしか飲めないと思いはしたそうですが、気づけば完飲していたとか(笑)」(前出・アイドル誌ライター)
香取のジャニーズ退所後、表面的には現役ジャニーズとの交流は絶たれている。一度はバディになった先輩と後輩。水面下で今も繋がっていればいいのだが。
(北村ともこ)