食いしん坊キャラなだけに説得力あり? タレントの内山信二が1月10日、「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に生出演。サッカー元日本代表の本田圭佑がラーメンの価格についてツイートしたことについて、持論を述べた。
番組では、本田が同月9日に自身のツイッターに投稿したツイートを紹介。本田はラーメンの写真を添えて「ラーメン屋。あの美味さで730円は安すぎる。もうちょっと値上げするべき。ってか色んな業界がもう少し値上げするべき。高すぎるか安すぎるかの両極になり過ぎ。次ラーメン食うときは2000円支払います。必ず」とツイートしており、ネットでは賛否両論の声が上がっていた。
内山はこのツイートに対して「みんなラーメンって昔から食べてるじゃないですか。金額がいくらまで出せますか? というのがあると思うんですけど、僕は大盛りやトッピング込みで1200円がギリギリラインなんですよ」と自身の“上限”を告白。その根拠として、かつて1杯1万円のフカヒレラーメンを食べたことがあることを明かし、その時に「すげぇおいしいんですけど、1万円と聞いた時に“なんか違うな”と思っちゃったんですよね」と違和感を覚えたという。
内山はラーメンを「誰でも平等においしく食べられる物」であってほしいと語りつつ、「これ以上の値上げはやめてほしい」と懇願。その上で「『700円のラーメンでも2000円の価値がありますね』という言葉は(ラーメンを)作られた人への最高の褒め言葉」と語った。
ネットでは内山の持論について《いいことを言うなあと思った。本田さんの言葉も、内山さんの言葉もラーメン屋さんへの敬意とラーメンに対する愛情を感じる。どちらが正解ということではなく、どちらも共感できる》《やはりラーメンは1000円くらいで食べられるものであってほしいのが本音です》など賛同の声も上がった一方で、《内山さんの1200円の感覚もすごくわかりますが、少しずつ物価が上がる中で、その基準となる感覚を変えざるを得ない時が来ているのだと思います》《本質は多くの日本国民が低賃金になっているという話なんだよな》といった声も。
「欧米諸国などと比較して日本の賃金は1990年代からほとんど上がっていません。賃金が上がらなければ当然物価も上がらないので、それはラーメンの価格にも影響してきます。本田は海外生活が長いので海外の物価の感覚で“モノの価値”を語っているのでしょう。対して内山は日本国内の庶民的な金銭感覚の視点から語っているのだと思います」(週刊誌記者)
さらに、グルメライターによるとラーメン業界には古くから「1000円の壁」というものが存在しているという。
「ラーメンは古くから庶民の食べ物でしたからね。その名残でラーメンが1杯1000円を超えることを店側が躊躇しているという現状もあります。それでも予約限定で1杯2000円近いラーメンを出す高級志向の店も登場していますし、ひと昔前に比べればラーメンの平均価格は年々上昇傾向にあります。とはいえ、ラーメンに限らず寿司もそばも安いものから高いものまで値段はピンキリ。おいしいから一律に高くするべきという価値を押しつけるのではなく、個々人のお財布事情に合わせて店を選べることが大事でしょう」(前出・グルメライター)
まずは日本経済の回復が急務と言えそうだ。
(柏原廉)