俳優の伊藤健太郎が人気漫画「静かなるドン」の実写化映画で主演を務めることを1月20日、ポップカルチャー系ニュースサイト「コミックナタリー」が報じた。
「静かなるドン」は1988年から13年まで、漫画家・新田たつお氏によって「週刊漫画サンデー」で連載された長寿漫画。昼はアンダーウェア会社で冴えないデザイナーを務める穏やかなサラリーマン、夜は1万人の子分を持つ広域暴力団・新鮮組三代目総長と2つの顔を持つ主人公の奮闘を描く物語だ。
同記事によると、今回の映画は昭和・平成のアウトローな名作を令和に復活させる「令和アウトローレーベル」のひとつで、22年に高杉真宙主演で公開された「ナニワ金融道」に続く第2弾となる。今春に全4話を2話ずつ2週連続で公開する予定だという。
伊藤は主演を務めるにあたり、「これまでいろんな俳優さん達が演じてきたキャラクター作品でもあるので、いい意味で今までとは全く違った『令和』の『静かなるドン』にしたいと思ってます」とコメント。原作者の新田氏も「閉塞感とつまらない現実に、憂さを晴らせるような娯楽作品を期待してます!」とメッセージを寄せた。
とはいえ、原作の主人公・近藤静也は小柄で小太り体型で普段は弱々しい三枚目だが、夜になるとサングラスをかけて黒いワイシャツに白ネクタイ、白スーツというスタイルになり、威圧感もあってハンサムに見えるキャラクター。そのため、ネット上では《伊藤さんは主人公に合わなすぎる》《静かなるドンの主人公のイメージと伊藤健太郎のイメージがどうしても噛み合わない》といった声が続出している。
「単純に見た目だけで比較すると身長179センチでイケメンの伊藤とは明らかにイメージが違います。しかし、同作は過去に3度映像化されており、最初は1994年10月から2クールで放送されたドラマ版(日本テレビ系)で、主演は中山秀征。2度目は00年公開の映画で香川照之、3度目も09年公開の映画で袴田吉彦がそれぞれ務めており、全員原作イメージ通りというわけではありませんでした」(芸能記者)
今のところファンは配役に納得していないようだが、伊藤は演技力でその声を覆せるか。
(柏原廉)