食べかすやプラークによる虫歯・歯周病だけでなく、炭酸や果汁、お酒、酢ドリンクなどの多量接種によって歯が黄ばんだり溶けてしまったりする酸蝕症など、食生活や歯のケア不足による歯のトラブルはたくさんあります。でも、どれも日々のオーラルケアで防ぐことができますから、痛みや不快なトラブルに苦しまないように次のような“歯を守る習慣”を取り入れてはいかがでしょうか。
■よく噛んで食べる
食事をゆっくりよく噛んで食べると、唾液がたくさん分泌されます。唾液は、細菌が作る酸を薄めて歯の表面が溶けるのを防ぐ自然の虫歯予防薬。口内に備え付けられているこれら歯を守る働きを阻害しないよう、落ち着いて食事をしてたくさん噛みましょう。また、よく噛んで食べることは消化・吸収の負担軽減にもつながるため、歯にとどまらない健康維持に役立ちます。よく噛んで唾液を分泌させるという意味で、「ガムを噛む」こともオススメです。
■うがい・歯磨きを忘れない
虫歯の大きな原因となるのが、歯に付着した食べかすやプラークです。これらを取り除くために、食後のうがいや歯磨きは欠かさずに行いましょう。外出中で歯磨きができない場合でも、せめてうがいだけはするなど、できる工夫はたくさんあります。
■歯科検診に行く
うがいや歯磨きのみで、歯に付着した食べかすやプラークを完全に取り除くことは難しいといわれています。だからこそ大切にしたいのが、定期的な歯科検診です。歯のトラブルを早期に発見できれば治しやすいですし、客観的に歯の状況を見てもらうことで日々のケアが足りているかのチェックにもなります。歯の汚れが多い部分が分かれば翌日からのオーラルケアがレベルアップしますから、“治療知らず”の歯を維持するためにも、定期的にメンテナンスを行いましょう。
「いま実践しているオーラルケアが正しいのか分からない……」と感じたら、歯科検診で相談してみるのが近道です。一度失うと自然に取り戻すことは難しいですから、後悔する前に行動することが大切ですよ。
(Nao Kiyota)