視聴者を呆れさせたのは、ガス欠だけではなかったようだ。
人気YouTuberグループ「東海オンエア」のてつやが、高速道路であわやガス欠になりそうだったことを告白し、物議をかもしている。4月19日にサブチャンネル「東海オンエアの控室」で公開した「てつや、久しぶりのアレをやらかしてしまう」との動画で明かしたもの。
前日には同じく東海オンエアのとしみつが、ガス欠をネタにした動画を投稿。2日連続でガス欠を笑えるエピソードとして扱ったことに視聴者からの批判が殺到し、4月26日には当該動画が2本とも削除されることとなった。
その“ガス欠動画”にててつやは、運転中には絶対にやってはいけない方法でガス欠を回避しようとしていたことも自ら暴露。しかもその方法には何の効果もないとあって、自動車好きを呆れさせていたのである。
「てつやは燃料計のEランプが点灯したあと、『ビビリながら下りっぽいところはニュートラルにしたりしながらね、節約しながらいったワケよ』と告白。自分なりに高速道路上でのガス欠は避けようとしていたようです。しかし変速レバーをニュートラルにすると、燃料を節約できるどころかかえって消費してしまうもの。これは半ば常識であり、てつやは自らの無知を露呈する形となっていました」(自動車ライター)
大昔のキャブレター時代ならいざ知らず、現代の自動車は燃料系統が電子制御されており、下り坂でアクセルを踏んでいない状態では燃料噴射がカットされるのは常識。ニュートラルにしてしまうとアイドリングを維持できる分の燃料が噴射されるので、かえって燃料消費量が増えてしまうのである。
しかもてつやは、乗っていたのがディーゼル車であることも明かしていた。ディーゼルエンジンの場合、電子化される以前からエンジンブレーキ時には燃料が噴射されない設計になっていたのだ。
ディーゼルエンジンには、負荷に応じてエンジン回転数を一定に保つ「ガバナー」という機構が備わっており、アクセルを踏んでいない状態でエンジン回転数が上がれば燃料噴射をカットする仕組みになっている。これは電子化以前の機械式ガバナーの時代から導入されていた。
それゆえ、てつやが下り坂で燃料を節約したいのであれば、ギアをそのままDレンジにしておくべきだった。それをニュートラルに入れたことで、逆に燃料噴射が維持されていた可能性が否定できないのである。
「それに加えて走行中は、いかなる目的があろうともニュートラルに入れるべきではありません。障害物を避けるなど突然のアクセル操作がいつ発生するかもわからず、ニュートラルにしていたら加速したくでもできませんからね。またタイヤに駆動力が掛かっていない状態は意外に危険で、ちょっとした小石などを踏んだだけでも大きくハンドルが取られる恐れも。オートマのミッションにも負担がかかりますし、ニュートラルに入れることには良いことなど一つもありません」(前出・自動車ライター)
ガス欠どころか自動車事故にならなかったことを、てつやは幸運だったと自覚すべきだろう。