スポーツや筋トレなど、定期的にトレーニングを楽しんでいる人も多いのでは? トレーニング後は身体的な疲労を早めに取ることが大切なので、ちょっとした食事の工夫が必要です。
そこで、外食時でも役立つ、疲労回復に最適なメニュー選びのポイントを紹介していきましょう。病院給食や企業の食堂などの管理・運営を行うLEOCで大学駅伝部や社会人サッカー部などを担当し、選手個人やチームの状況に合わせた栄養サポートを行っている、管理栄養士の上條悠さんに伺いました。
■糖質・たんぱく質をできるだけ早く摂る
「疲労回復を目的とした栄養補給ポイントは、運動後できるだけ早く、糖質とたんぱく質を補給することです。筋肉には運動するためのエネルギー源となるグリコーゲンが蓄えられていますが、運動することで減少してしまいます。運動後の食事をおろそかにしてしまい、グリコーゲンを回復できないまま運動を続けることになれば、疲労が蓄積してしまいます。したがって、運動後なるべく早いタイミングで、糖質とともに傷付いた筋肉を修復するためのたんぱく質を摂取しましょう」
■オススメの具体的なメニューとは?
「糖質とたんぱく質を一緒に摂ることができる、肉や魚メインの定食、親子丼や牛丼などの丼ものがオススメです。麺類なら素うどんだけにせず、肉や卵をプラスするとよいでしょう」
■NGな食事メニューとは?
「揚げ物や油を多く使用する料理は、消化に時間がかかるためNGです。脂質が高くない料理を選ぶのがよいでしょう。また、例えば夜の会食時にはお酒がつきものですが、飲み方には注意が必要です。アルコールには利尿作用があるため、水分補給になりません。むしろ、脱水症を引き起こす可能性があります。運動後に素早く食事を取ったとしても、お酒と一緒だとアルコールの分解を優先してしまうため、糖質やたんぱく質の吸収に時間がかかり、疲労回復を遅らせてしまいます。運動後はお酒をやめておくか、アルコール度数の低い飲み物を選び、量は控えめにするのがよいでしょう」
外食では思うように食事内容をコントロールしにくいこともありますが、気を付ければ疲労回復に役立つ食事もできます。これらのポイントをヒントにして、ぜひ実践してくださいね。