数年後には、これも「過去の出来事」となるのかもしれない。
5月18日に自宅から救急搬送され、自死未遂が報じられている歌舞伎俳優の市川猿之助。その自宅では両親が亡くなっており、親子3人で心中した可能性が取りざたされている。
当初は3人を取り巻く状況が不明で、猿之助が親に手をかけたのではないかと疑う声もあった。だが日が経つにつれて少しずつ状況が明らかになり、猿之助が自宅の地下から搬送されたのに対し、父親で歌舞伎役者の市川段四郎さんと母親の喜熨斗延子さんは2階にいたことが判明。しかも死因が向精神薬の大量摂取による中毒だと伝えられるに至り、事態は新たな展開を迎えている。
「両親がどのようにして向精神薬を摂取したのかが不明なものの、仮に二人が自発的に摂取したのであれば、猿之助に問われる責任はかなり小さなものとなることでしょう。それこそ今回の一件が事件ではなく、不幸な事故として警察に処理される可能性も否定できません」(週刊誌記者)
猿之助を巡っては「芸能活動の危機」を報じる論調が支配的だ。ただ両親が亡くなったという事実はあまりに重いものの、これまで芸能界で何度か繰り返されてきた自死未遂のケースを振り返ると、実のところ猿之助には「舞台復帰」の可能性がゼロではないというのである。
薬物による自死未遂と報じられたケースには加護亜依や上原さくら、柳楽優弥といった前例がある。柳楽に関しては自ら自死未遂を完全否定しているものの、突発的に安定剤を大量摂取したこと自体は認めている。
「この3人はいずれも自死未遂が報じられたのち、芸能活動に復帰しています。上原は大学に進学し、きっちり4年間で卒業。加護は音楽活動に復帰し、この2月には3年半ぶりのワンマンライブを開催しています。また柳楽は大河ドラマにも出演し、2021年の主演ドラマ『二月の勝者』(日本テレビ系)は話題作に。3人ともしっかり活躍しているところは注目に値します」(前出・週刊誌記者)
果たして猿之助も芸能活動復帰となるのか。もっともその際には、事件前に報じられていたハラスメント疑惑にあらためてスポットライトが当たるはず。いずれにしても今後が茨の道であることに変わりはないのかもしれない。