5月18日に歌舞伎俳優の市川猿之助宅で起きた凄惨な事態は社会に大きな衝撃を与えた。報道によれば、死亡した母親と、父で歌舞伎俳優の市川段四郎さんは向精神薬の多量服用による中毒死と見られているという。倒れていた猿之助は病院に搬送されて一命を取りとめ、翌19日に退院した。警察には「家族で話し合った。両親が睡眠薬を飲んだ」と話していることから「一家心中」を図った可能性も指摘されている。
5月19日放送の「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)では、午前9時くらいに猿之助宅から大声が上がっていたという近隣住民の証言を報道。また、倒れていた猿之助の近くにはキャンバスに書かれた遺書とみられるもののほか、「財産は親族以外の関係者に相続させる」という趣旨の、猿之助のものと思われる書き置きがあったという。さらに「文春オンライン」は、捜査関係者の話として、このキャンバスには〈愛するM(実際は猿之助の知人の名前)大好き。次の世で会おうね〉という内容が書かれていたと伝えた。
そんな中、「猿之助が自死を図ったとすると、ある『奇妙な接点』が浮かび上がる」と言うのはベテラン芸能記者だ。こう続ける。
「俳優の三浦春馬さん、女優の竹内結子さんと芦名星さんの3人は2020年に亡くなっていますが、全員、自宅の『クローゼット内』で発見されているんです。3人とも首つり自死を図ったものとみられていますが、発見場所が同じであることから、一部では様々な憶測が囁かれました。報道によると、猿之助が発見されたのは自室の半地下にあるクローゼット内。猿之助が『自死』未遂であったとすれば、またしても“現場”がクローゼットとなるのです」
「開いていた家の鍵」「両親の首から下に布団がかけられていた」「財産は親族以外の関係者に相続させる」等々、不可解な点が多い今回の事件。「クローゼット内で発見」という謎も含め、退院した猿之助の説明と真相究明が待たれる。
(石田英明)