10月3日に始まったNHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」。初回は21.6%の高視聴率で、「あまちゃん」から8作連続での初回20%超えを達成。今期も“朝ドラ人気”の継続を予感させるスタートとなった。
そんな近年の朝ドラ好調の陰で「ヒットの法則」がささやかれているという。
「顕著に見られるのが『マッサン』以後、企業創業者をモデルとした作品が多いという点です。『マッサン』はニッカウヰスキー、『あさが来た』は大同生命、『とと姉ちゃん』は暮しの手帖社。それぞれ企業を立ち上げた人物がモデルになっています。『まれ』は近年では珍しくモデルなしの作品ですが、それが原因かはわかりませんが平均視聴率で20%を割り込んでいます。今回の『べっぴんさん』もモデルとなった坂野惇子は、子ども服専門店『ファミリア』の創業者の一人です」(女性誌記者)
朝ドラで創業者ものといえば、伝説の作品「おしん」の主人公も「ヤオハン」の創業者の一人がモデルであった。やはり創業者の一代記がヒットのヒントになっているのかもしれない。
「企業をテーマにすれば、企業側からドラマ視聴につながるアプローチもあるでしょう。『マッサン』の時はウイスキー業界のみならず、主人公の生家である亀山酒造のモデル『竹鶴酒造』もロケ地として登場したため、観光客増にひと役買ったと聞きます。縁のある登場人物、縁のある場所を登場させることで企業や地域が盛り上がり、ひいてはそれが高い視聴率につながっているのではないでしょうか」(芸能ライター)
とはいえ、ドラマ自体が面白くなければ視聴者はついてこない。「べっぴんさん」の今後の展開に注目だ。
(伊藤その子)