まさか朝ドラでこんなシーンが見られるなんて! 悶絶する視聴者も少なくなかったようだ。
6月21日放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」第58回では、主人公の万太郎(神木隆之介)が結婚相手の寿恵子(浜辺美波)を連れて、故郷の高知・佐川に帰還。実家の造り酒屋・峰屋に落ち着く場面が描かれた。
万太郎の従者として共に東京に赴き、現在は「相棒」となっている竹雄(志尊淳)も一緒に里帰り。着物姿の寿恵子とは裏腹に、万太郎と竹雄の二人はびしっとした洋服姿で決めていた。
するとどこからか噂を聞きつけたのか、4人の町娘が峰屋を訪問。「さっき東京から帰られた方は?」「洋服ですらっとしちゅう方!」と訊ねると、店員の定吉(赤木悠真)は「竹雄…でございますろうか?」と返していたのである。
「洋服姿で帰ってきたのは万太郎も一緒ですが、定吉は娘たちのお目当てが竹雄だと気づいていました。おそらく佐川を出る以前から竹雄は、佐川中にそのイケメンぶりを知られた男前だったのでしょう」(女性誌ライター)
しかも万太郎を演じる神木が167センチなのに対して、竹雄役の志尊は178センチの長身。娘たちが「すらっとしちゅう」と言った時点で、二人のうちどちらなのかは分かりきっていたようだ。
そんな娘たちの期待に応えたのか、洋服姿のままの竹雄はお茶を手にさっそうと登場。娘たちは歓喜の笑顔だったり、なかにはあまりものイケメンぶりに腰が引ける娘もいる有様だ。
「画面が竹雄のアップに切り替わると、なぜかソフトフォーカスがかかり、キラキラリン♪という効果音まで鳴り響いてました。黒のスーツとネクタイを身にまとい、真っすぐなカメラ目線で『いらっしゃいませ』とほほ笑む姿は、女性客を出迎える執事カフェの店員さながらでしたね」(前出・女性誌ライター)
そんな竹雄に娘たちは「ギャーッ!」と嬌声をあげつつ、そのまま帰ってしまうことに。その姿は現代の腐女子たちがお目当てのイケメンを目の当たりにした時の反応と変わりなかったようだ。
映画「帝一の國」で海帝高校の榊原光明を演じた際には、独特な形状の制服をさっそうと着こなしては女性ファンの視線を釘付けにしていた志尊。それが今度は執事さながらの洋服姿で明治時代の町娘はもちろん、令和の視聴者まで魅了する形となった。
この場面には<一緒にキャーキャー言いたい!><私も悲鳴をあげたw>など、町娘の行動に理解を示す声が続出。これまでも竹雄は洋食屋・薫風亭の店員として女性客を惹きつけていたが、その役割は佐川に帰ってからも変わらないようだ。
「そんな竹雄はいずれ、峰屋の女当主で万太郎の姉である綾(佐久間由衣)と結婚するはず。そうなると東京を舞台に展開する本作からはフェードアウトする可能性も高いでしょう。しかしそうなった場合、せっかくの竹雄効果で獲得してきた女性視聴者を一気に失うことになりかねず、制作側の判断が注目されるところです」(前出・女性誌ライター)
この「らんまん」では植物学者・牧野富太郎の生涯をなぞりつつ、創作要素もふんだんに盛り込まれているのが特徴。牧野博士が寿衛子と結婚したように、万太郎も寿恵子と結婚するはずだが、その馴れ初めや経緯は大いに脚色されている。
そうなると竹雄に関しても今後、東京に戻る可能性がありそうなもの。史実に従えば峰屋はだんだんと経営が傾いていくが、「らんまん」では竹雄が綾を連れて上京し、東京で商売に成功するといった筋書きもあり得そうだ。女性視聴者のほうはむしろ、そんな展開を待ち望んでいるのかもしれない。