これで人気アイドルになれなかったなんて、おかしいよ! そんな声が続出しているという。
6月22日に再放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」第70回にて、春子(小泉今日子)が17歳の時に挑戦したオーディション番組の模様が映し出された。そこでアイドル曲を歌っている春子のあまりもの可愛らしさに、視聴者が魅了されていたようだ。
春子は17歳の夏、オーディション番組「君でもスターだよ!」のテープ審査に合格。東京のスタジオで行われる歌唱審査にコマを進めていた。だが母親の夏(宮本信子)は強硬に反対し、春子は家出を決意。北鉄の開通日に、その北鉄に乗って北三陸を離れたのであった。
「娘のアキ(能年玲奈)が東京でアイドルになることに反対している春子。彼女は若いころにアイドルを目指しつつも、挫折してしまった苦い思いを娘に味わせたくないのでしょう。一方でアキは春子の歌が大好きだと語り、その場面で春子のオーディションシーンが回想されることに。白い肩出しワンピースを身にまとった若き日の春子が、スタジオでバックダンサー4人を従えて歌い踊る姿は、あまりにも神々しかったのです」(アイドル誌ライター)
若き日の春子を演じているのは、本放送当時に二十歳だった有村架純。女優デビューから4年が経っていたものの、まだ代表作はない段階であり、アイドル志望の若者を演じるにはぴったりの人材だった。
その有村が聖子ちゃんカットで純白のワンピースをまとう姿は、まさにアイドルそのもの。顔面がアップになる場面は、昭和のトップアイドルを再現しているかのようだ。
「こんな美少女を目の当たりしたら、誰でも恋に落ちるというもの。17歳の春子がデビューしたら瞬く間にトップアイドルになることは確実です。しかし本作での春子はアイドルへの夢が破れ、しがないタクシー運転手と結婚していました。それゆえ視聴者から《そんなの脚本がおかしいよ!》との声があがるのも無理のないところです」(前出・アイドル誌ライター)
今後の「あまちゃん」では春子がなぜアイドルとして大成しなかったのかも描かれる。本放送を知らない視聴者にとっては大いに楽しみであるとともに、10年前にすでに絶世の美少女だった有村が、30歳を迎えた現在もなお女優としてトップスターであることに、本作のキャスティングがいかに神がかっていたのかを感じずにはいられないことだろう。