お笑いコンビ・ハリセンボンといえば「角野卓三じゃねぇよ」とキレる芸で有名な近藤春菜が、近年は女優として重宝されている。直近では日本におけるテレビドラマ枠の老舗といえるTBS日曜劇場に初出演。福山雅治主演「ラストマン」(TBS系)の第5話で弁護士・小久保桃子役を演じたばかりだ。
一方の相方・箕輪はるかに目を向けると、これまでにドラマ出演はしているものの、近藤に比べるとモブ(その他大勢)のような役だったり、芸人力を活かした笑いを誘うような役だったりと、ドラマの本筋に関わる重要なキャラクターを演じたことはなかった。
そんな箕輪がNHK Eテレで放送中の「ヴィランの言い分」で演じたクモ役に「憑依型女優かもしれない」と評したのが、同番組で司会を務める俳優・八嶋智人だ。
この番組は、世間から「汚い、有害、醜い、うざい」などと忌み嫌われる悪者を「ヴィラン」と呼び、最新研究でヴィランが持つ秘めた魅力を解き明かし、本当の姿を知るという教養番組。これまでにはゴキブリ、ムダ毛、おなら、脂肪、ハエなどがヴィランとして登場。6月17日の放送回には箕輪演じるクモが登場。同日昼に放送された「土スタ」(NHK)に生出演した八嶋に対し、箕輪はクモを演じた時の心境をVTRで吐露。人間に嫌われているクモは傷ついているんじゃないか、スタジオでは共演者からクモとして嫌われ孤独を感じた、などと終始クモ目線でコメント。それを受けて八嶋は「いい俳優ですよ!」と箕輪を絶賛したのだ。
さらに「土スタ」のMCで箕輪の相方の近藤も、放送前の完パケを視聴したようで「私も(クモを演じた箕輪を)見ましたけど、なんか声も普段の仕事よりワントーン高くてね、はっちゃけてて、いちばん合ってる仕事なんじゃないかなって思うくらい」だったと称賛。八嶋は「すごい役者向きなのかもしれないですね。重機と役者をやっていかれれば」と、重機オタクで小型車両系建設機械免許を取得している箕輪の小ネタを挟みながらトークを盛りあげた。
「確かに箕輪が演じたクモを見る限り、非常に楽しそうでイキイキしていましたから、役者向きなのかもしれません。特にEテレの子ども向け教養番組でよく見かける、着ぐるみで登場するキャラを演じさせたら新たな能力を発揮しそうな気がします」(テレビ誌ライター)
箕輪には、ぜひとも「重機と役者」にもっと力を注いでみてほしい。