女優・奈緒が主演を務めたドラマ「あなたがしてくれなくても」(フジテレビ系)の最終回が6月22日に放送されてから1週間。その結末には、いまだにネット上の視聴者からは批判が巻き起こっているようだ。
同ドラマは漫画家・ハルノ晴氏による連載中の同名コミックが原作。夫婦生活の“レス歴”が2年の吉野みち(奈緒)を中心に、その夫・陽一(永山瑛太)、みちの会社の上司・新名誠(岩田剛典)とその妻・楓(田中みな実)の2組の夫婦が、それぞれの抱える問題を通して交錯していくストーリーだった。
「みちと誠はそれぞれのパートナーと夜の営みがレス状態であることを打ち明けたことをきっかけに距離が縮み、惹かれ合いますが、同時にそれぞれの夫婦間ですれ違いが起き、最終回でついに2組の夫婦は離婚。みちは1人で生きていく決意をしたものの、終盤に“全員集合”して、誠と陽一がみちへの本音を語る流れに。結局、誠と楓は“戦友”という形で“元サヤ”の可能性を匂わせ、みちと陽一はエンドクレジットが流れる中、一緒に買い物から帰る様子が映し出されただけでなく最後はキスシーンまであり、完全に復縁した様子となっていました」(テレビ誌ライター)
この結末にネット上では、「9話までは良かったのに視聴者が1番ドン引きでやめて欲しいと思っていた終わり方でしたね!」「ほんとに期待を裏切る結末で元サヤに」「みちと、新名さんがくっついてくれたらと、淡い期待が粉々に…。元サヤに戻るなんて、マジであり得ない。離婚したら、顔を会わせない方がいいですね。ほっとけないし、自分も淋しいから、みちは戻ったという感じ」など、納得いかないという不満声が続出している。
「原作はまだ連載中なので、ドラマはオリジナルの結末を用意する必要があったのは仕方がないものの、“元サヤ”エンドにしたのは昨今の不貞報道のされ方も影響しているのでは。みちと誠がくっつくエンドだと、あたかも不貞を肯定しているかのように取られますからね。“不貞をよしとしないのが世論”と考えて、批判を避けるために元サヤエンドを選んだのかもしれません。しかし、こういったドラマを楽しむ人たちは、現実と切り離して、“道ならぬ恋”の成就を期待している面も強かったのかもしれません。そう考えると、不貞エンドでも問題はなかったのではないでしょうか。そのあたりで制作側が読みを誤ったと言えそうです」(前出・テレビ誌ライター)
視聴者の多くが求めているニーズをつかむのは、なかなか難しかったようだ。
(柏原廉)