現在放送中のドラマ「運命に、似た恋」(NHK)でまたも既婚女性やバツイチ女性を翻弄するイケメン役を演じている斎藤工。「棒演技」で有名な斎藤だが、凛々しいルックスが男の色香を感じさせることから、現在恋愛ドラマに欠かせない役者の1人と言えるだろう。
今作では原田知世が離婚歴のあるクリーニング店で働く中年女性・桜井香澄を演じており、斎藤が演じる人気デザイナー・小沢勇凛と恋に落ちていく予感を漂わせている。
「原田が珍しく普通のオバサン役を演じているのも面白いですが、それより感心してしまうのは斎藤の使い方。キムタクと山口智子主演で一世を風靡したドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)などで有名な北川悦吏子が脚本を担当しているだけあって、斎藤の魅力を存分に引き出しています。お世辞にも演技は上手いとは言えない斎藤ですが、雰囲気のある表情はとてもうまい。考え込むような表情や切なそうな表情はセリフよりも伝わってくるものが多く、視聴者は自分の想像力を働かせながらドラマの世界にどっぷりと浸れるのです。おそらく斉藤の演技力が向上したような錯覚を感じている人も多いことでしょう」(舞台演出家)
斎藤が20代の駆け出しの役者だった頃からドラマに起用し、かわいがってきたNHK。巧みな使い方は付き合いの長さの賜物かもしれない。