「また誰か不祥事起こした?」
2013年上半期のNHK朝ドラ「あまちゃん」の視聴者から、心配の声がSNS上に複数寄せられたのは、7月5日に再放送された第81話の放送が終了した直後のことだ。いったい何が─。
番組はこの日、主人公の天野アキ(能年玲奈=現・のん=)に、女優・鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)の付き人になる話が持ち上がり、一方でアキの初恋の人である高校の先輩・種市(福士蒼汰)は北三陸に帰ることをやめ、アメ横女学園芸能コースの専用劇場である上野・東京EDOシアターの裏にある寿司屋「無頼鮨」で働くことに。
そしていよいよ上京してアキと合流間近と思われていた足立ユイ(橋本愛)は、母・よしえ(八木亜希子)が失踪してしまったため、再び上京を断念。ラストシーンでは、彼女のやさぐれたヤンキー姿に北三陸駅の副駅長・吉田(荒川良々)が衝撃を受けるという、怒濤の展開で終了したのだが…。
「エンディングの画面に《この番組は2013年7月に放送したものです》というテロップが出たんです。通常、こうした注意書きは出演者に何かあった時、例えば亡くなったとか、何か不祥事を起こしたとか、そういう事態があった時に出る。なので、出演者の誰かに何か起こったのでは?と心配する声が上がったのです」(ネットライター)
SNS上には「誰か何かやった?」「ネットニュースには何も上がってないけど」「ピエール瀧さん…じゃないよね?」「あまちゃん再放送打ち切りとかマジやめて」といった声が上がっている。
「実は、エンディングの『まだまだあまちゃん』の投稿写真にテロップの理由があったようです。このエンディングでは視聴者から寄せられた写真を紹介しているのですが、この回では、ライダースーツを着てオートバイと一緒に写真に写った女性の住所が“岩手県滝沢村”となっている点に注意喚起が必要だったのでしょうね」(前出・ネットライター)
岩手県の県庁所在地である盛岡市の西に位置する“滝沢村”は、「あまちゃん」本放送の2013年当時は村だったが、2014年1月1日に滝沢市になっていたのだ。視聴者を混乱させないための注意喚起のテロップだったようだ。
テロップの意味が判明し、出演者の不祥事を心配していた視聴者たちは胸をなで下ろしていたが、それなら最初から〈滝沢村は2014年に滝沢市になりました〉というテロップを入れれば、誰も混乱しなかったのでは?
(石見剣)