人気タレントのryuchell さんが、都内の自宅兼個人事務所があるマンションで、自死とみられる状態で見つかってから1週間あまり。
明るいおバカキャラでブレイクし、その後はモデルのpecoさんと結婚、子供にも恵まれ、幸せな生活を送っていたが、昨年に離婚を発表後、ryuchellさんは女性的なルックスに変化していった。その後、ryuchellさんのSNSには「結婚して子供がいるのに無責任」などと批判的なコメントがぶつけられていたという。
ryuchellさんが自死してしまったことの直接の原因が誹謗中傷であるとは断定されていないが、この事件により芸能人への誹謗中傷がさらに注目を浴びている。
そんな中、1人の女性が声をあげた。自身も誹謗中傷され、弁護士に依頼し犯人と戦った経験のある、元ものまねタレントでクリエイターのおかもとまりさんだ。
彼女は7月18日、自身のツイッターで「【誹謗中傷】これは通り魔だと思っています。刺した時の血が見えるか、見えないだけの違いです」と投稿。続いて、「刃物を使い人を刺したら直ぐに“血”が流れて見えますよね。言葉の刃物で人を刺しても直ぐに“血”は見えません。その違いだけなんですが。ふとした“言葉”が刃物になり、直ぐに見えないだけで心から血は流れています。気付いてください。その言葉を発信するのかどうか」と、強い思いをぶつけた。
ファンからは、「ある意味刃物よりも痛いし一生傷が残る 思いやりをもってほしい」「隠れたとこから石投げたり、いきなり刺したり。卑怯なんだよねマジで」と、共感するリプライが殺到している。
当時、おかもとさんへの誹謗中傷事件を取材した記者からはこんな声が。
「おかもとさんが執拗に誹謗中傷をされた2019年頃は、まだ声を上げる芸能人も少なく、アンチコメントを書き込まれても無視をしてひたすら耐えるしかなかったそうです。しかし、彼女は勇気を出して弁護士に相談し、該当のアカウントを開示請求し、犯人と直接対決をしたんです。相手の女性は夫とともに現れ、『産後で体調が優れなかったので誹謗中傷をしてしまった』などポツリポツリと言い訳をしており、反省しているようには見えなかったようですが、無事謝罪の言葉を引き出すことに成功したそうです。この件がテレビやネットニュースに大きく取り上げられたことで、安易な気持ちで芸能人に誹謗中傷するユーザーが以前より少なくなったように思います」
誹謗中傷にも負けず、現在は講演会や絵本の出版など幅広く活躍しているおかもとまりさん。彼女のように影響力のある芸能人が声を上げることにより、ネット上で誹謗中傷をする人が減ることを願いたい。
(佐藤ちひろ)