ベトナム出身の18歳で、韓国の5人組ガールズグループ「NewJeans」メンバーのハニが綴った「sushi land(寿司ランド)」なるワードが波紋を呼んでいる。
発端となったのは、日本を訪れたハニが8月23日にSNSにアップした投稿。そこには英語で「our short trip to sushi land(“寿司ランド”に小旅行)」と記載されており、日本を「寿司ランド」と表現したことに様々な反響が寄せられる事態となったのだ。
SNSでは「国を食べ物で呼ぶことは差別的表現」とする声から「本人に差別的な意図はないのでは?」と擁護する人もみられ見解が分かれている。
しかし、日本人が想像する以上に、他国では外国人を食べ物で表現することに対する嫌悪感は強いのが実態である。
「同様のケースで言えば、ドイツのハノーファーでプレイするサッカー日本代表DF室屋成が2021年3月、試合中にシュートを外すと、現地放送局『スカイ』のレポーター、ヨルグ・ダールマン氏から『land der sushis(寿司の国)』と表現され、大きな問題に発展しています。ダールマン氏自身は後に差別的な意図はなかったと釈明するも、ドイツ国内での批判が高まり、最終的に解雇されてしまいました。その際も日本人からはあまり怒りの声がダールマン氏に向けられることはなく、ハニのケース同様、擁護する人も多かった。また、かつてドイツのハンブルガーSVで点取り屋として活躍した元日本代表FW高原直泰氏や、ベルギーのヘントでプレイしたFW久保裕也も、次々と敵陣ゴールネットを揺らす姿から『スシボンバー』と呼称されていました。これについては当時、それほど問題視はされなかったのですが、室屋との大きな違いは、その言葉が使われたタイミングでしょうか。高原氏と久保の2人は点を決めて活躍した際の“褒め言葉”として使われたのに対し、室屋はシュートを外した時に出てきた言葉。そうなると、室屋の場合はやや冷やかしの意味合いだったと解釈されても仕方がありません」(テレビ誌ライター)
差別と断じるには大げさに思えるようでも、世界基準でみれば、あまり褒められた表現ではないというのが本当のところのようだ。
(木村慎吾)