ジャニーズ事務所の創業者・故ジャニー喜多川氏による所属タレントへの性加害が「事実」と認定され、同事務所の解体的出直しも迫られている中、この事実認定がなされた前夜に放送されたあるテレビ番組でのSixTONES・森本慎太郎のトーク内容がネットをザワつかせている。
ジャニーズが設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」は8月29日の記者会見で、「ジャニーズ事務所においては1970年代前半から2010年代半ばまでの間、多数のジャニーズJr.に対し、長期間にわたって広範に性加害を繰り返していた事実が認められた」などとと報告。併せて、現在の事務所トップである藤島ジュリー景子社長の辞任を要求する事態にまで発展している。
この会見の前日に、誤解を招きかねないトークを放送したのが、前日の午後11時半から放送された「突然ですが占ってもいいですか?」(フジテレビ系)だった。同番組にゲスト出演した森本は、占い師から、「芸能に興味あったかな?たぶんないと思うんだけど…」と、指摘されると「なかったです…」と認め、業界入りするキッカケとなったエピソードを振り返ることに。
森本は「ジャニーさんに会ったんですよ」と明かし、「ジャニーさんに会って、『YOU、ウチ来い』って言われて。『イヤだ』って言って断っていて」と当初はジャニー氏の誘いを拒んでいたと説明。しかし、「あまりにも電話が…『ウチに来て』というのがあったので、じゃあ“1回行くか”と思って」(森本)と、最後はジャニー氏の熱意からそのまま芸能界入りを果たしたという。
「番組での森本の口調からは、ウチの事務所、すなわちジャニーズ事務所に所属してほしいという意味の“鬼電”があったというニュアンスを強く感じます。しかし、ジャニー氏による性加害の現場は、ジャニー氏の自宅兼合宿所とされるマンション内だったことが多かったとされることから、森本が明かしたジャニー氏の『ウチに来て』との言葉には一部ファンが過敏に反応。『確か収録は7月だってテロップが出てたと思うんだけど、その時点でこの話題を話す所属タレント、放送を許可する事務所、放送する局の意図って何だろう?』『今よくその個人名出したな』『どうしても狙われてたって考えちゃう』などの声が並び、やはり良からぬ想像をしてしまう人がいたようです。収録時期が7月だとしても、この問題は、被害者らが日本外国特派員協会で会見を開いた4月からすでに国際問題になりかけていましたから。フジテレビがこの、際どく思われてしまう“秘話告白”トークにOKを出したことを疑問視する声も上がっています」(テレビ誌ライター)
もちろん所属タレントには何の落ち度もない話だが、前出の再発防止特別チームが会見を29日に開くことは「突然ですが―」が放送される28日になって一斉に伝えられたようだ。フジテレビにとってもタイミングが悪かったのかもしれない。
(木村慎吾)