この記事に違和感を抱くかどうかに、読者の世代が表れるのかもしれない。
話題の4人組グループ「新しい学校のリーダーズ」が芸能メディアのターゲットになった。9月1日付の文春オンラインでは「半同棲スクープ」と題して、メンバーKANONの「手つなぎ真剣交際」を報道。お相手は22歳の若手バンドマンだという。
この報道に対して、ついに新しい学校のリーダーズも文春砲の対象になるほど著名な存在になったのかとの感慨を抱くファンも続出。その一方でKANONもお相手のバンドマンも独身であり、若者同士の自由恋愛に過ぎないことから、<これってニュースにする必要あるの?><プライバシーの侵害だろ!>といった批判も少なくないようだ。
そんな交際報道を巡って、記事内のとある描写に違和感を抱くとの声も小さくないという。それは二人が知り合ったきっかけについて「共に音楽を生業にする二人の出会いは、意外なものだったという」と説明している箇所だ。
「出会いのきっかけは、KANONがバンドマンにSNSでメッセージを送ったというもの。この説明に関して若い世代には《一体何が意外なの?》と驚きの声が広がっています。若者同士がSNSでアプローチすることはあまりにも当たり前すぎて、意外性など1ミリもありません。それを『意外』と表現することに、記者のオジサンぶりが露呈しているのです」(女性誌ライター)
いまどきの若者はSNSなどスマホで連絡を取り合うのはごく当たり前のこと。会ったことのない相手にSNSでアプローチするのはごく普通の手段であり、むしろ「SNSを使わずにどうやって知り合うの?」と不思議がられるほどだ。
オジサンたちのあいだでは、不純な出会いを目的としたツールとして認識されているマッチングアプリに関しても、単に友達探しのツールとして利用している学生は珍しくない。アプリごとに目的が異なっており、友達探しならコレ、大人の遊び目的ならアレという感じで使い分けされているのである。
「まずはリアルで知り合ってから…という発想がそもそもオジサンなのです。むしろインスタグラムなどを見ることで相手がどんな人物なのかを予測できることから、最初にSNSでアプローチするほうがよっぽど安全だと考えるのが若者の発想。『SNSファースト』はスマホネイティブ世代にとっては当たり前すぎて、そこに疑問を感じるオジサンの考え方のほうが理解されません」(前出・女性誌ライター)
いまやネットニュースの世界もオジサン世代と若者世代で棲み分けされているのかもしれない。