歌手・美川憲一が、かつてジャニーズ所属タレントに直接、故ジャニー喜多川氏による性加害の真相を尋ねたことがあると打ち明けた。美川の口を通じて伝えられたジャニタレのリアルな反応が反響を呼んでいる。
ジャニーズ事務所は、9月7日の会見で、創業者のジャニー氏による性加害を事実と認め、謝罪。今後は被害者へのケアと補償を進めるとし、少年隊・東山紀之が新社長に就任することも併せて発表。会見には前社長・藤島ジュリー景子氏も出席していたが、「会見に出てこないという噂もありましたけど、しっかりと対応して良かったんじゃないですか。謝罪したことは大きなことだったと思います」と、美川が囲み取材で会見を評価したのは11日。同事務所が「ジャニーズ」の屋号を継続すると決めたことにも「あれだけ大きなジャニーズ帝国をお作りになられた。それはどんなことがあっても、私の意見としては、名前は変えずにおやりになったほうがいいと思います」と理解を示した。
さらに、ジャニー氏によるタレントへの性加害にまつわる噂などを聞いたことがあるかを聞かれ、「もう、ずっと知ってましたから。暗黙の了解で見て見ないフリをしてっていう…。マスコミの方たちもそうだったと思う。あの時代の時はみんなそういう気持ちで、触れてはいけない、言ってはいけない。そういう時代でした」と答えている。
そして美川は、実際にジャニーズタレントに対し、性加害に関する噂を直接質問したことがあるとも告白。ただ、「聞いても(真相を)言わなかったです。しっかり口を結んで、お話になりませんでした。笑ってごまかしてましたね」と当時の様子を振り返り、「そういう時代でした」と語っていた。
「長年にわたって芸能界に身を置き、ジュリー氏とも交流があった美川だけに、屋号の継続を支持するなど、終始“ジャニーズ寄り”な見解ではありました。ただ、噂を確かめたという当該タレントがキッパリ性加害の事実を否定したわけではなく、『笑ってごまかした』というエピソードは貴重な証言だといえますね。ネットには、この美川の告白に対し『美川さんくらいのキャリアの人にすら、言えないのか』『本人に直接確かめるのが美川さんらしくて凄い』などの反応がありました」(テレビ誌ライター)
美川から質問を受けた当該タレントが、ジャニー氏からの被害に遭っていたかはわからない。が、“笑ってごまかす”というリアクションが、逆に闇を感じさせるとも言えそうだ。
(木村慎吾)