フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダが日本時間の29日、開幕した。優勝が期待されていた羽生結弦選手は、ジャンプのミスでショートは4位発進。フリーも4回転ループは回転不足、4回転サルコーはコンビネーションジャンプにできず、2位にとどまった。優勝したのはパトリック・チャン選手。
女子は、圧倒的な力を見せたエフゲニア・メドベージェワ選手が優勝。ノーミスの演技に見えた宮原知子選手は、ステップシークエンスがノーカウントだったのがひびき3位、本郷理華選手は6位に終わった。
フィギュアに詳しいスポーツライターは「羽生の4回転ループは衝撃的だった」と言う。
「男子の場合、4回転を2種類以上入れることが優勝のラインになったのも驚きだったのに、羽生は両脚を180度に開くイーグルの助走から踏み切り4回転ループから、またイーグルで着氷しました。4回転ループだけでも12点、さらにイーグルを入れることで加点されます。あの体勢から踏み切ることだけでもすごいのに、4回転とは『すごい!』の一言です」
調子が悪かった原因は何だったのか?
「羽生は、昨シーズン中から左足の痛みを訴えていました。それが、今年4月26日に受けた精密検査でリスフラン関節靭帯損傷と判明し、約2カ月の休養を余儀なくされ氷上での練習はできませんでした。靱帯損傷の治療としては安静にすること以外ありません。そのため、氷上での練習不足がこの結果につながったのかと思います」(スポーツライター)
競技前のインタビューで羽生選手は「一進一進」とボードに書いたが、そこに到達するのはまだ先のようだ。