落語家・立川志らくが9月24日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)にて、芸能界の“ジャニーズ叩き”に苦言を呈し、これが賛否を呼んでいる。
東山紀之・ジャニーズ事務所新社長や藤島ジュリー景子前社長らが会見に出席し、故ジャニー喜多川氏による性加害を事実と認め、謝罪した9月7日を機に、業界がジャニーズを一斉非難する流れとなっている点を志らくは疑問視。前提として性加害は「許されることではない」としつつ「ワイドショーを見ると、コメンテーターも含めて、みんなジャニーズを叩きますよね。でも、ジャニー喜多川さんは死んじゃってる。で、ジュリーさんも東山さんも『何となくは知ってたけど言えなかった』。で、芸能界もメディアも『何となくは知ってたけど言えなかった』と。じゃあ、同罪じゃないか」と指摘する。
また、会見後には次々とスポンサーによるジャニーズタレント起用の見直しが表明される中、志らくは「我々同業者は、今いる現役のタレントが今まで通りできるように知恵を出し合うっていう。芸能界が一緒になってやってあげればいいのに、叩いてどうすんだと」と述べ、過剰なバッシングだと感じているようだ。
「志らくは、被害者のケアも優先すべきとしつつ、コメンテーターは『芸能界の仲間』として、ジャニーズタレントに寄り添うべきだと主張。この一連のコメントは、一部ファンから『涙が出てきました。ありがとうございます』と感謝されていますが、“今いる現役タレントがこれまで通り活動できるように知恵を出し合うべき”との箇所には反論の声も多いです。というのも、7日の会見では今回の問題の背景に事務所の圧力があったのでは?と指摘され、ジャニーズ以外の男性アイドルの活動を妨害するような動きがあった疑惑も詰問されていました。つまり、現在のジャニタレの活躍にもそうした過去の圧力が影響している可能性があるわけです。性加害騒動により、その“優遇”が解けたからといって、なぜみんなが“一緒になって”、彼らの活躍を“知恵を出し合”って支援しなければならないのかという反発があるんです。志らくの主張はかなり事務所寄りなものに聞こえ、世間からも『世の中、ジャニーズファンばっかりだと思ったら大間違い』『なんで皆でジャニタレを助けてあげなきゃならんのか』などの声が出ています」(テレビ誌ライター)
性加害に関しては罪はないが、メディアやテレビ局が行ってきた事務所への過剰な忖度という“恩恵”を享受していたとは言えそうな立場のジャニタレたち。結局のところ、どの事務所に所属しているから優遇、あるいは排除されるということなく、実力で競い合える土壌が作られることこそが重要だろう。
(木村慎吾)