プチ整形の体験記をいちはやく記事化したと自負する美容オタクのライターM子と美容クリニック業界のプロモーター30年のX男による「美容整形の“リアル”に迫る」当連載。こと「リアル」という言葉がある意味でピッタリな印象なのが、タレントのMattではないか。まるでリアルなギリシャ彫刻のような美しい顔のMattについて「R.O.clinic(アールオークリニック)」(東京・渋谷区)の呂秀彦院長に分析してもらった。
M子:自分の骨を使ってガッツリ鼻を高くしている、と公言しているMattさんですが、それってどういう手術なのでしょうか?
呂院長:これは、肋軟骨を使った「鼻中隔延長」ですね。肋骨の軟骨部分を採取して先端に移植し、鼻の先端の高さを出す手術です。シリコンプロテーゼで鼻根部から鼻背部を高くする手術と、鼻中隔延長術を組み合わせて行っているのではないでしょうか。当院でも人気の手術です。
X男:鼻中隔延長術って最近よく耳にしますよね。
M子:「人気」っていうことは、けっこうな比率でいらっしゃるということですね。
呂院長:肋軟骨を使った鼻中隔延長術は、全体のバランスを考えた鼻の高さをデザインすることが重要です。鼻だけ高い不美人にならないようにしないといけないので。
M子:そもそもMattは、「Matt化」、というワードが生まれるほど、キャラとして大人気です。一方で、エスカレートしすぎて健康に害はないの? という声もありますけど、鼻の整形を繰り返したとされるマイケル・ジャクソンさんの例もありますが、そのへんは大丈夫なのでしょうか?
呂院長:もちろんやりすぎは注意です。ただ、私はマイケルさんは、そんなに否定しませんよ、美意識が高い方でしたからね。やり方の問題だけです。
M子:今後、日本のMatt化はどこまで進むでしょう?
呂院長:Matt顔は、流行るかはわかりませんが、Mattさんの美肌ノウハウを欲しがる男女はいるでしょうね。
X男:一般的な男性に比べて、かなりの美肌ですからね。お化粧もあるかもですが、日本人男性の美肌意識も高くなっているといわれていますが…。
呂院長:当院でも男性の美肌の方がかなり増えてきています。美肌点滴、IPLフォトフェイシャル、トーニングなど、いろんな治療目的で訪れます。Mattさんもかなりケアされているのではないでしょうか。
M子:自然にお直しをして誰からに気づかれないこと。というのが、理想というのもありますが、ズバ抜けて美しい人から、“安心してください、やってますよ”と言われると、“やっぱりな”ってホッとするかも。“あっ、私もやれば大丈夫”みたいな(笑)
X男:いずれにしても、やりすぎだけは注意ですよ。
【 連載コンビ・プロフィール】
M子:美容と芸能のライター歴25年。誰もチャレンジしない時代に、女性誌で初めてプチ整形を体験取材した一人。美容整形への風当たりが強い時代から美容術の「今」を追っている。
X男:美容整形業界に長く在籍し、コーディネーターとしてTV・出版業界、芸能事務所、財界にも太いパイプを持つ。