超高齢化と労働人口の減少が進んでいる中でも質の高い医療を提供していくため、「在宅医療」に注目が集まっています。通院が難しい人や在宅介護を受けている人にとっては、自分が安心できる場所で医療を受けられることにはメリットがありますから、在宅医療の現状はぜひとも知っておきたいことではないでしょうか。
在宅医療の浸透に寄与するのが、高度な機器の発達です。中でも、持ち運びのできるポータブルエコー(超音波診断装置)やポータブルレントゲンは有用な機器であるようです。例えば、GEヘルスケア・ジャパンは、ポケットに入れられるサイズで、スマホやタブレットとも連携可能な超音波診断装置であるポケットエコーを開発提供しています。
専門家とともに行われたGEヘルスケア・ジャパン主催による、これからの在宅医療を考えるパネルディスカッション『自宅はやがて、診察室になるのか?』では、「今後、在宅医療の価値は機器のイノベーションが必要になってくる」と述べられていました。
医療法人鳥伝白川会理事長で医師の泰川恵吾さんによると、「在宅では、簡単に診断できる仕組みが必要で、その判断が命につながることになるため、エコーが役に立つ」とか。また、「心臓の不具合の理由が判別できたり、在宅で麻酔などをする際にエコーを見ながら針を刺す箇所を的確に判断できたりする」そうです。
元厚生労働省医政局長で、ボストン コンサルティンググループ シニア・アドバイザーの武田俊彦さんは、「在宅医療にはメリットしかない。治す医療から治し支える医療への転換が必要。次々と出ているデジタルが世の中を変えるのではないかと期待している」と話していました。ポケットエコーなどがあれば自宅での医療が実現しやすくなるため、患者やその家族にとって負担が減ることが期待されますね。
病院となると通うだけでも大変です。さらに、待ち時間が長いことでストレスも大きいですよね。その点、在宅で医療を受けられることは精神面でもストレスフリーとなり、より前向きに治療に臨めるのではないでしょうか。
ネット上の口コミでも、「医師や看護師が1人ひとりにていねいに向き合ってくれる」「自宅で安心できる中での診察とケアで早く回復した」などの声がみられました。
今後、在宅医療で利用できる機器やデジタル技術のさらなる進歩で、“自宅が診察室になる”ことに一層期待が高まりますね。