昔ながらの海苔の佃煮も好きだけれど、海苔バターってなんであんなにおいしいの? 海苔の佃煮よりまろやかというか、あたりが柔らかいというか。あったかいご飯にこれさえあれば、なんかしみじみ幸せな気持ちになるのが海苔バター。そんなにバター感はないけれど、でもバターが名脇役だってことはわかるのが海苔バター。
そこで気になったのが、メーカーによって味の違いってあるのか、そして自分好みの海苔バターはどこの? ということで、全国のおいしいものを取り扱う「久世福商店」の海苔バターと、世界各国のおいしいものをそろえたカルディの海苔バター、食べ比べてみることにしました。
まずは久世福商店の「パンにもおすすめ 海苔バター」145g、592円。国産黒海苔使用、おいしく煮上げた佃煮海苔の中に大きな塊のバターをたっぷり投入。化学調味料・増粘剤・着色料・pH調整剤などの添加物はいっさい使用せず、醤油、砂糖、本みりんなどのシンプルな味付けで素材の旨みを引き立てている、というもの。
対してカルディの「国産黒海苔使用 海苔バター」100g、340円。こちらも国産黒海苔を100%使用し、磯の香り豊かに仕上げたもの。海苔の食感を残しつつ、口溶けなめらかな海苔バター。とそれぞれのサイトで紹介しています。
まずは炊き立ての白いご飯で検証。色はほぼ同じ褐色、ツヤなどでの差は特にありません。ご飯に乗せて味わってみると、カルディの方が味付け海苔感、久世福の方が海藻感を若干感じるかな、という微妙な差。もちろん両方ともすっごくおいしい。
続いて6枚切りトーストに乗せて検証。パンに何も塗らず食べてみたけれど、これ、違いというより、両方ともご飯に乗せて食べた時の方が段違いにおいしいことが気になる。パンにも合う、って言っているのにう~ん、と思い、今度はバターを塗ったトーストの上に塗ってみたところ、多少味にコクを感じるようになったけれど、パンで味わうの、なんかもったいない。両者の違いというより、海苔バターは別にトーストに乗せなくていいかなぁ~という印象。バターがさりげないからなのか、海苔が和食すぎるのか。パンに合わないワケではないけれど、ご飯に乗せるほうが格段に幸福感を感じる、という両者痛み分けの結果に。
続いてパスタで検証。パスタ同士がくっつかないようにバターで和えたけれど、味付けは海苔バターのみ。これ、ご飯の次、またはご飯と同じぐらいおいしい! 問題は海苔バターがねっとり固まっているため、しっかり混ぜないとパスタ全体に行き渡らない。けれど、パンよりも全然合う! そしてこちらも、カルディのほうが若干味付け海苔感を感じる微妙な違いぐらい。
ということで結論。本当に微妙な差だけれど、ナチュラル感があるのが久世福、そして味付け海苔感があるのがカルディ。そしてパンよりもパスタのほうが合う。でも一番合うのはやっぱり白いご飯。
両方おいしいので、どちらが好みなのかははっきり決められない、というどっちつかずな結果に。今度はうどんやそうめん、蒸したジャガイモなど、別の炭水化物でも味比べして検証したいと思います。
(ロドリゴいしざわ)