すでに大物の風格―。10月23日に開催された「東京国際映画祭」のレッドカーペットイベントに登壇した「SMILE-UP.」(旧ジャニーズ事務所)所属のジュニア・羽村仁成(16)のことである。来春公開予定の映画「ゴールド・ボーイ」(東京テアトル/チームジョイ)のキャスト陣の1人として柔和な笑顔を見せていた彼について、映画ライターが解説する。
「緊張している雰囲気は微塵もありませんでしたね。『ゴールド・ボーイ』は、“中国の東野圭吾”と称されるベストセラー作家・紫金陳(ズ・ジェンチン)の代表作「坏小孩」(The Gone Child)が原作で、2020年に配信されたドラマ版は20億回以上再生された人気サスペンス。平成の『ガメラシリーズ』(東宝)や06年公開の『デスノート』(ワーナー・ブラザース映画)で有名な金子修介監督(68)がメガホンをとります。事業家の婿養子役の岡田将生(34)が、妻に離婚を切り出され、焦燥のあまり、義父母を崖から突き落としてしまう。羽村が演じるのは、その模様を偶然にもカメラに収めていた少年グループの1人。『大金』をめぐる殺人犯と少年たちの駆け引きの描写が映画の見どころになります」
役者としての“晴れ舞台”を経験した羽村の本業はアイドル。「SMILE-UP.」の8人組ジュニアユニット・Go!Go!kids(ゴーゴーキッズ)のメンバーとしてステージでもファンたちを魅了している。アイドル誌ライターが言う。
「Go!Go!kidsは、Kis-My-Ft2 やHiHi Jetsのようにローラースケートを得意とする22年に結成されたグループ。まさに同年代のジュニアの中から選抜されたエリート中のエリートです。旧ジャニーズ事務所に入所したのは19年ですが、頭角を現すのに時間はかかりませんでした。もともと子役をやっていただけあって演技のセンスがピカイチ。元TOKIO・長瀬智也の主演ドラマ『俺の家の話』(TBS系、21年)では学習障害と多動症のハンディキャップを持つ小学生を演じて話題になりましたが、ドラマ『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系、21年)のエリート受験生役や、今年の夏に公開された映画『リボルバー・リリー』(東映)で主演の綾瀬はるかと逃避行を繰り広げる少年役にも抜擢されました。最近はダンスの実力もメキメキ向上中。アイソレーションを含むダンスの基礎をおろそかにしない姿勢も窺えます。『男子三日会わざれば刮目して見よ』とは言い得て妙で、ステージで見るたびに別人に映るぐらいの成長を見せています」
24日に嵐の二宮和也(40)が独立を発表したばかりの「SMILE-UP.」を支える将来の“屋台骨”候補として、その活躍ぶりがますます注目されていきそうだ。