毛様体筋という目のピントを調整する役割を担う筋肉が衰えると、ピント調整がしにくくなり、モノがはっきり見えにくくなる「老眼」になってしまいます。
老化はどんな人にも訪れるものですが、筋肉はトレーニングによって鍛えることが可能です。スマホやパソコン操作で同じ場所ばかり見続けると、ピントを調整する筋肉運動が少なくなって老眼を加速させる可能性がありますから、次のような「アイケア」で目の老化促進を食い止めましょう。
■ピント合わせストレッチで毛様体筋を鍛える
ピントを合わせる役割を担う毛様体筋を鍛えるには、さまざまな場所を見てピントを合わせる運動を行うことです。指を1本目の前に立て、指にピントが合うように見つめたら、次は指の後ろのできるだけ遠くにあるものにピントを合わせましょう。指、後ろにあるもの、指、と交互にピントが合うように目線を移し、疲れない程度に続けます。遠くにピントを合わせるときには、左右上下さまざまなところに目線を移すのもいいトレーニングになります。
■遠くを見る習慣をつくる
近くを見る時間が長い人ほど外出中に自然を眺めるなどして、積極的に遠くを見るようにしましょう。散歩をしながらさまざまなものを見て楽しむようにすると、ピントを合わせるトレーニングをしなくても自然と毛様体筋を刺激することができますよ。
■スマホやパソコン操作中はこまめに休憩を取り入れる
長時間画面を見続ける習慣は毛様体筋の衰えだけでなく、筋肉の凝りや疲労を蓄積させやすくなります。こまめに休憩を取り入れて、外の景色を見たりホットアイマスクで目の周りを温めて血流を促したりしましょう。
老眼への加速を和らげるトレーニングは、眼精疲労の予防・改善にもぴったりです。目の不調を予防・改善しながら老化をゆるやかにすることができますので、目を労わる習慣として取り入れてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)