物価高による節約ムードから、「使っていないおもちゃが家にあふれ返っているし、今後は子どものおもちゃにかける費用を節約したい」というご家庭は多いのではないでしょうか。とはいえ、「子どもには多くの楽しみを与えたい」のが本音。そうした悩みを解決できるアイデアの一つが、“おもちゃのリユース”です。
化粧品ブランド『マナラ』などで知られるランクアップは、社内に半数いる育児をしながら働くママ・パパ社員向けに、「継承クリスマス」と題して各家庭のおもちゃをクリスマスプレゼントとして譲渡し合うイベントを開催しました。
これは、2022年度の国内玩具市場が前年度比で6.7%増の9,525億円(一般社団法人 日本玩具協会「2022年度玩具市場規模」より)と過去最高の水準となったことを受け、子どもの成長とともに増えていくおもちゃの片付けに頭を抱えているであろうママ・パパのお悩み解消を目的としたイベントだったとか。
また、社員の子ども同士でおもちゃを送り合うことで、子どもが大切なおもちゃとの別れ・出合いを経験できる機会提供の意図もあったそう。その他、子どもを持つ家庭のクリスマスプレゼントの費用面の負担を減らせる、SDGsの廃棄物削減の観点といったことからも、“捨てるにはもったいないが、もう家にあっても使わないおもちゃ”がリユースできる機会となりました。
イベントでは0歳から4歳までの子どもたちを連れた社員が参加し、「豪華でまだ使えるキレイなものもたくさん。節約にもなってありがたい」「おもちゃが増える負担が減ってうれしい」などの声が挙がっていました。会社でこのような体験ができるのは、親子ともにありがたいことですね。
同社の社長である岩崎裕美子さんは、本イベントについて「新しいおもちゃが手に入り、小さい子におもちゃを譲ることができる上に、節約もできる点が合理的と考えました。大切な想いが詰まったおもちゃが次世代に継承されていくことは素晴らしいこと。全国で広まってくれたらうれしい」と語っていました。
■おもちゃのリユースは自治体や団体でも受付中
もし、「我が家にあふれ返るおもちゃをなんとかしたい……」と考えているなら、自治体や団体が受け付けている回収サービスを利用し、リユースを検討してみてはいかがでしょうか。
例えば、渋谷区では家庭のまだ使えるおもちゃを回収してリユースする事業を行っています。区の施設10箇所で、ぬいぐるみ、フィギュア、人形、プラモデル、知育玩具などを回収しているそう。自分の住まいの自治体でもこうした取り組みがないか、ぜひ確認してみてくださいね。
他に、おもちゃの寄付サービスを利用する方法もあります。例えば、国内外で経済的に困っている子どもたちをサポートしている『いいことファーム』では、おもちゃなどの不用品の寄付を受け付ける「いいことシップ」という活動を行っています。自分が選んだ支援団体に寄付できるので、子どもも安心して大切なおもちゃを譲渡できそうです。