スタート前は苦戦が予想されていたムロツヨシ主演ドラマ「うちの弁護士は手がかかる」(フジテレビ系)が12月22日に最終回を迎え、ネット上には続編を希望する声があがっている。
このドラマがウケた理由の1つに、ドラマ好きなら誰もが知っている良作ドラマを上手にネタとして使ったことが挙げられるだろう。1993年放送の「振り返れば奴がいる」、94年放送の「古畑任三郎」、97年放送の「踊る大捜査線」、98年放送の「ショムニ」といった「うち弁」と同じフジテレビ系で放送された作品だけでなく、TBSからは「3年B組金八先生」、「ずっとあなたが好きだった」、テレビ朝日からは「警視庁・捜査一課長」などがネタとして、視聴者をクスッと笑わせたことは間違いない。
最終回でも、ムロ演じる蔵前がパラリーガルになる前にマネージャーを務めていた女優・笠原梨乃を演じているのが吉瀬美智子であることを見事に利用。10月13日放送の「酒のツマミになる話」(フジ系)にゲスト出演した吉瀬がお笑いコンビ・千鳥の大悟に対して「赤い糸で結ばれている」などと酔って絡んだことが話題になったことを活かし、吉瀬が「うち弁」で演じている梨乃が大悟と電撃結婚するというエピソードを構築。大きな話題となった。
さらに最終回のラストシーンでは、ムロが演じてきたキャラの中でもっとも多くの人が知っていると思われる「勇者ヨシヒコ」シリーズ(テレビ東京系)で演じた賢者のメレブの装備で蔵前(ムロ)が登場。「メリークリスマス。うむ」と言って幕が降ろされたため、ネット上には吉瀬演じる梨乃と大悟との結婚と同様、多くの人々から笑いと称賛の声があがることとなった。
「他局のドラマでもちゃんと敬意を持って笑いに変換することができれば、何も問題にはならないことが証明されたと言えるのでは。何年後になってもいいので、ぜひ『うち弁』の続編をお願いしたいです」(女性誌記者)
他番組をネタにするなら「うち弁」のようにきちんと笑いに昇華させてほしいものだ。