これからの季節、心配になってくるのが風邪やインフルエンザですね。予防のためには体を冷やさないこと、そして体温を上げて免疫力を高めること、とはよく言われます。
「病気治療などで免疫抑制剤などを使わない限り、免疫力は誰も備えています。確かに体を冷やすと、代謝も免疫力も下がります。ですから、それを下げないような生活をするのが大切です」というのは医療ライター。暴飲暴食に寝不足、ストレス過多、時間に不規則な生活‥‥、それらを排除することが大切だそうです。
「先ほど言われた“体温を上げると免疫力が高まる”というのは少し違っています。現代人の生活はエアコンの普及や日常生活の中で動くことが少なかったり、運動不足だったりなどで体温が上がらないことが多い。ゆっくり湯船に浸かって体を芯から温めたりすることは体温を上げるというよりも、もとに戻すと考えたほうがいいのです」(前出・医療ライター)
それに夜型の生活など、約24時間周期で働いている日内リズム、あるいはサーカディアンリズムと呼ばれる体の生態リズムと違う生活をすると、様々なホルモンの分泌が乱れて、病原体に対する抵抗力が弱まるのだそうです。
「食材でも、確かにニンニクやショウガ、トウガラシを食べると、食べていない時よりも少しは代謝が良くなって体温が上がります。しかし、それが免疫力を高くすることには直結しません。また、偏った食事などでも、代謝が悪くなり体温が下がります。無理やり上げるというよりも、いかに落とさないような生活をするかに気を使うことがのほうが、効果は大きいのです」(前出・医療ライター)
入浴はシャワーだけで済まさず、最低限でも週に2~3回は湯船に浸かる、たんぱく質と炭水化物、脂質のバランスを考えた食事を摂る。特別なことは必要ありません。冷えないように暖かい服装をする、体の生態リズムを崩さないような生活を心がけるといった一般的な対策だけで、十分に免疫力は保てるそうです。
そんな心がけで、この冬も風邪や体調不良に陥らないようにして、すっきりと乗り切りましょう。