放送中のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」にて、ヒロインの福来スズ子を演じる趣里がクランクアップを迎えた。2月13日に朝ドラの公式サイトが伝えたもの。
SNS上では<早すぎないか!?>との声も散見されるものの、同じ大阪放送局制作の「舞いあがれ!」ではほぼ同時期の2月12日にクランクアップが報告されていた。ただこれまでの作品とは異なり、今回のクランクアップを巡っては心配の声もあがっているというのだ。
「ヒロイン役の趣里はもともと演技力が高く評価されており、昨年11月公開の映画『ほかげ』に加えて、『生きてるだけで、愛。』や『零落』といった映画での演技も評判です。ところが今回の『ブギウギ』に関しては視聴者から《学芸会レベル》《ドタバタ劇すぎる》といった悪評が噴出。趣里のファンからも本作での演技には納得いかないという声が多く、今後の起用に影響するのではと心配されるのも無理はないでしょう」(芸能ライター)
演技力で評価されていた女優が、朝ドラではさんざんな演技を見せる。この話に既視感のある視聴者も少なくないのではないか。2022年前期の「ちむどんどん」が史上最低の朝ドラなどと酷評されたことは記憶に新しいが、同作でヒロインの比嘉暢子を演じた黒島結菜に対しても、その演技を巡って大きな批判が寄せられていたものだ。
だが黒島も朝ドラ出演以前には「NHK御用達」の若手女優として、演技力を高く評価されていた。大河ドラマ「花燃ゆ」では高杉晋作の妻を演じ、2015年のドラマ「戦後70年 一番電車が走った」では阿部寛とダブル主演。2017年の連続ドラマ「アシガール」では戦国時代にタイムスリップした女子高生を好演し、若手の有望株として満を持して朝ドラに主演したはずだった。
「ところが『ちむどんどん』で演じた暢子はあまりにも自分勝手なキャラクターで、視聴者の反感を買うことに。それに加えて歴史改ざんレベルのとんでも脚本が世間から大きな批判を浴び、作品自体の評価も地に堕ちたのです。その影響で黒島本人にまで《不愉快なキャラ》といった悪評が飛び火してしまい、朝ドラ以降の女優業は鳴かず飛ばず。話題を呼んだのは『ちむどんどん』で夫役を演じた宮沢氷魚の第1子を妊娠し、事実婚状態であることを発表したことくらいでしょうか」(前出・芸能ライター)
朝ドラ以前と以後で女優としての評価が一変してしまった黒島。もともと彼女のファンだった視聴者にとっては、ちむどんどん憎しという想いだろう。それと同じような現象が今、趣里にも降りかかってきかねないというのである。
「さすがに『ちむどんどん』ほどの酷さではないものの、『ブギウギ』にも歴史改ざんの指摘や、赤ん坊を巡る描写のいい加減さなど、演出面の問題が多数指摘されています。ヒロインの趣里を巡ってもバレエ経験を活かした華麗なステージシーンこそ評価が高いものの、平場の演技ではわざとらしさが鼻に付く始末。出産シーンで見せた『痛いーっ! お母ちゃーん!』という演技はもはやコントと見まごうほどのわざとらしさで、なぜそんな演技をさせるのかと演出面への猛批判が巻き起こっていました」(前出・芸能ライター)
この「ブギウギ」で趣里を初めて観たという視聴者であれば、彼女が出演する映像作品をもっと観てみたいという気持ちにはとてもなりそうにないはず。果たして趣里はこの4月以降、「ブギウギ」での悪評を吹き飛ばせるのか。本来の演技力を発揮してほしいと願うファンは少なくないことだろう。