食べると「太る」、「いや、痩せる?」。何かとダイエットに関して話題になるご飯、米食、お米。一体どれを信じたらいいのか迷ってしまいますよね。
ところが11月10日、日本医師会館大講堂で開催された「食の健康サミット2016」の講演で、興味深い報告がありました。
それが「米食による食物繊維の摂取量の低下が、肥満に関連しているのではないか」ということです。
基調講演の話を総合すると、最近の日本人は朝食にご飯を食べている人は、パン食をしている人よりも1日の全体的な栄養摂取量が好ましい傾向にあるものの、食物繊維の摂取量が厚生労働省が掲げる目標値を大きく下回っているそうです。近年は穀物、お米の消費量が減っていますが、こうした「ご飯を食べない」習慣が、食物繊維摂取量の減少に関係しているのではないかということです。
また、日本人の脂質の摂取量は、戦後から約4倍にも増加しているそうで、この脂質過多と食物繊維摂取量の減少が、肥満傾向の人が増えている要因ではないかと分析しています。
「確かに適量のご飯と魚や野菜、大豆などを組み合わせた日本型の食事にすると、低脂質で植物性たんぱく質と食物繊維が摂れる、栄養バランスが良い食事になります。オーバーカロリーにならなければ、太りにくいということができますね」
こう話すのは、ダイエットに詳しいフィットネスライター。最近は糖質制限ダイエットが流行していますが、適量の炭水化物は必要だそうです。
「極端に糖質制限をしている人は、肉類のタンパク質摂取の時に脂質も一緒に取り過ぎる傾向があるのです。それが痩せられない、または太る原因になっていることもあります。何事もバランスですね」(前出・フィットネスライター)
朝は適量のご飯に焼き魚や卵、味噌汁などを組み合わせた伝統的な日本食。昼食はできるだけ炭水化物を控えて、タンパク質を多めに。そして夜は食べ過ぎないように注意しながら、健康的に体の調子を管理していきましょう。