お笑いコンビ・FUJIWARAのフジモンこと藤本敏史が得意とする“ガヤ芸”には編集スタッフもサジを投げるレベルの手数だったようだ。
当て逃げ事故による活動自粛を終え、2月23日より復帰を宣言した藤本は、3月19日に生出演したラジオ番組「パンサー向井の#ふらっと」(TBSラジオ)で、謹慎中の生活や不安定だったというメンタル面についてトークを進めた。
他にも、トークでは、昨年10月11日に吉本興業を通じ自粛に入ることを発表したが、以降も、彼が出演する収録済みのバラエティ番組はいくつか放送されていたことの裏事情についても話された。実は、これにはワケがあるようで、藤本は後にスタッフから聞いた話として「あまりにもガヤを言いすぎてるから、編集で切れないんやって」と明かした。収録中に自身が繰り出すガヤの頻度が異常に高く、カットすることができなかったというのだ。
続けて「ディレクターさんが『もうええわ、使え』みたいになるらしい」と最終的にはスタッフが“サジを投げる”のだといい、結果、「自粛してからも収録済みの番組を流してもらえた。そのスタッフさんが言ってました。途中でイヤになったらしい。どこを切っても声が入ってくるから」と説明。現場に響きわたる藤本のガヤを完全に消し去ることは不可能だったようだ。
「フジモンの場合、たとえ自分にカメラが向いていないタイミングであっても、共演者へのテンポの良いツッコミを欠かさないため、単に画面に映るシーンだけを消したところで、音声でも“存在”が視聴者に伝わってしまいます。となると、番組の流れや全体のバランスを考えても、もはや10月11日以前の収録であることをテロップで伝えることが精一杯との判断になったんでしょう。リスナーからは、『スタッフの皆さんご苦労様でした』『面倒な存在』『ただのうるさい芸人』とする厳しい声もありましたが、『共演者や制作側としてはこういう人がいる方が盛り上がるからありがたいという気持ちもあるのかな』と、高い貢献度を評価する人もいました。見方によっては、口数の少ないタレントよりも、ハイペースのツッコミとガヤで豊富な仕事量をこなしていることになり、ガヤ芸人としての役割は十分に果たしていたということですからね」(テレビ誌ライター)
アンタッチャブルのザキヤマこと山崎弘也と並び、ガヤ界隈ではトップランナーとして君臨し続けている藤本。スタッフによる異例の“嘆き”は、本人からすると勲章のようにも思えたかもしれない。
(木村慎吾)