新卒社員による入社直後の退社が社会問題となりつつある中、証券マンから衆院議員という異色のキャリアを持つ杉村太蔵は過去に「2日で辞めた」仕事があったとぶっちゃけ、反響を呼んでいる。
5月4日放送の「今田耕司のネタバレMTG」(読売テレビ)。4月に入社したばかりの新入社員が早くも退社するケースが続出しているとの話題を紹介する中で、出演者のNMB48・安部若菜も「私、22歳で、ちょうど友達が新入社員で入ってるんですけど、1人、もう辞めてる子がいました」と明かした。安部いわく、友人がスピード退社した理由は「思ってたのと違った」というものだといい、スタジオでは驚きの反応が上がっていたが、ここで口を開いたのが、杉村。「ボクもある会社に入って、2日で辞めましたよ」と告白したのだ。さらに続けて、
「不動産のマンション販売の営業だったんですけど、入ってみて、これは違うなと。電話帳をポンっと渡されて、朝から晩までずっと電話をかけるという仕事で。2日目に『(アポ)取れました』って言って外に出て、もう辞めた」
どうやら、ひたすら架電して飛び込み営業するという仕事内容に納得できなかったようだ。杉村は「だから今がありますもん。あそこでかじりついてたら今の僕はない。直感でダメだと思ったら、すぐに辞めたほうがいい」とも語って自身の経験から若者の即退社に理解を示した。杉村の場合、その後に入社した外資系証券会社では「ここだ!」と肌に合うと感じたという。
「杉村はマンション営業の仕事を2日で辞めたことが奏功し、証券会社で投資やお金の知識を学ぶと、その後小泉純一郎政権下で当選した衆院議員としては評価は微妙なところもありましたが、現在では“投資のプロ”として億単位の金額を稼ぐことに成功。また、政治と経済に精通する稀少なコメンテーターとして多くの情報番組で重宝され、元衆院議員の中では異例ともいうべき、息の長いタレント生活を送っています。本人も振り返る通り、架電営業に不満を持ちながらダラダラと過ごしていれば、その後の躍進もあまり想像できないのはうなずけるところで、非常にわかりやすい成功例でしょう。ただ、最近では、希望していた勤務地や職種に配属されなかったことを理由に退社する“配属ガチャ”なる考え方も浸透しつつあり、後先を考えずに離職するケースも続出。杉村のようにスムーズな転職に恵まれる人ばかりではないので、退社するにしても、各々が覚悟を持って決断する必要があるでしょう」(テレビ誌ライター)
誰もが“あの退社があったからこそ今がある”と感じることができればいいが、現実はなかなかうまくいかないこともある。世の新入社員にはそのことを覚悟して決断し、杉村に続いて頂きたいものだ。
(木村慎吾)