放送中のドラマ「燕は戻ってこない」(NHK)でお金のために代理母となる主人公の大石理紀を演じる石橋静河に、称賛の声と首をかしげる声が同時にあがっているようだ。このドラマは桐野夏生氏による同名小説が原作のため、すでにどんな展開が待ち受けているのかを知っている人が少なくないようで、ネット上には気を遣いながら石橋演じる理紀の「底辺感」を語り合う声が相次いでいる。
素顔の石橋は父親がミュージシャンで俳優の石橋凌、母親が女優の原田美枝子で、4歳からクラシックバレエを始め、15歳からアメリカ・ボストンとカナダ・カルガリーのバレエスクールに留学。バレエダンサー志望だったが留学中に演劇の面白さに触れ、2015年から女優として活動をスタートさせた、いわゆる“お嬢さま”だ。このドラマには”子を産む利器”として理紀(石橋)に金を支払って代理出産させる、世界的に有名な元バレエダンサーの草桶千味子(黒木瞳)基(稲垣吾郎)という親子が出てくるのだが、石橋の素顔は間違いなくこの親子のほうに近いと言っていいだろう。
それなのに、いつも金に困っていて、男から大事に愛された記憶がなく、「腹の底から金と安心がほしい」と思い代理母になる理紀が、どうしようもなくハマっているのだ。
「ネット上には『石橋静河はお嬢さま育ちなのに、あばずれで下品なリキにしか見えないからすごい』『イラッとして雪を蹴るしぐさとか、自慢話をする時の他人を見下したような目つきとか、ちょっとした瞬間に漂う卑しさというか、底辺感がリアルすぎる』『バカ女独特のユルい雰囲気とか、お金に対しての貪欲さを隠さない感じとか、草桶親子のような環境で育ってきた石橋さんが体現できてるから、女優って怖いよね。いい意味で』といった声があがっています」(女性誌記者)
中には、2020年にFOD、アマゾンプライムビデオで配信された「東京ラブストーリー」で石橋が演じたヒロイン・赤名リカを引き合いに出し「石橋さんはリカよりリキのほうが似合ってる」とする声もあがっているが、どうやら石橋にとって「燕は戻ってこない」は代表作になりそうだ。