香取慎吾に影響を受けて芸能界入りした“後輩”がいる。TOKIOの松岡昌宏だ。旧ジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)時代、TOKIOはSMAPの後輩だった。香取は2016年のSMAP解散後の翌17年に、草彅剛と稲垣吾郎と旧ジャニーズを退所して独立。TOKIOは山口達也、長瀬智也の脱退で音楽活動の停止を余儀なくされ、STARTO社とグループでエージェント契約を結んだ。
そんな香取と松岡は同じ1977年1月生まれで、47歳。松岡がアイドルに興味を抱いたのは、小学5年生で見た光GENJIだった。アイドルは高校生以上しかなれないと思い込んでいたが、ブラウン管型テレビの向こうで香取が、「香取慎吾です。10歳です」と無邪気に微笑んでいる姿を観て、年齢制限がないことを知った。母が愛読していた女性週刊誌「女性セブン」の編集部に電話をして、ジャニーズの住所を聞いて、履歴書を書いた。
旧ジャニ時代、2人に井ノ原快彦を加えた3人が同じ学年という“同級生”だった。忘れられないのは、15年大みそかの「第66回NHK紅白歌合戦」。井ノ原が白組司会を初めて務め、SMAPとTOKIOが白組アーティストとして出場したのだ。翌年にSMAPが解散したため、3人のひのき舞台は見納めだった。
香取には、同級生の親友がもう1人いる。観月ありさだ。香取とは88年、SMAPがレギュラー出演していた「あぶない少年III」(テレビ東京系)で初共演。以降はドラマ「いちばん大切なひと」(TBS系)や映画「人類資金」、ミュージカル「オーシャンズ11」、ドラマ「家族ノカタチ」(TBS系)などで一緒になった。香取が旧ジャニ退所後、出られるテレビ局が制限された時期も、観月は惜しまず力を貸した。
「香取さんのスマホに登録されている数少ない女優さんが観月さん。珍しく下の名前で、『ありさ』と呼んでいます。『おじゃMAP!!スペシャル』(フジテレビ系/16年)には、香取さんが直接オファー。観月さんは番宣がないのに、文字通り遊びに来ました」(テレビ誌のベテラン編集者)
観月といえば、ギネス世界記録を保持している。92年に15歳でドラマ初主演を果たして以来、24年連続で連続主演ドラマに起用された。“同級生”の松岡とも友人で、観月主演の「ナースのお仕事2」(フジ系/97年)で共演。松岡主演の「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系/22年)では、およそ25年ぶりに再共演している。
3人は、小学生から芸能界の荒波で生きた者だけが共有できる絆で結ばれている。
(北村ともこ)