今が旬の人気お笑いコンビを勢ぞろいさせたバラエティ番組「ジョンソン」(TBS系)が9月末をもって、わずか1年で放送を終了すると報じられた。これを受け、ウーマンラッシュアワー・村本大輔は自身のXから「番組を作ったスタッフが悪いって言われるべき」と語る理由を説明している。
かまいたちを筆頭に、見取り図、ニューヨーク、モグライダーと現在のお笑い界を牽引する若手をMCに据え、昨年10月にスタートした「ジョンソン」。しかし、開始当初より、企画や構成に統一性が見られず、視聴者からは「何がしたいのがわからない」「わちゃわちゃ騒いでるだけ」との声が広まったうえに、世帯視聴率も2~3%と低迷したため、1年での幕引きとなったようだ。
また、同番組は、ダウンタウンやさまぁ~ず、雨上がり決死隊らがMCを務めた同局の「リンカーン」(2005~2013年)の“後継番組”としての期待がかけられてしまい、メインのかまいたちには「やっぱりダウンタウンの域には達していなかった」との酷な評価も噴出していた。
ところが、そうした風潮に首を傾げたのが村本。6月19日更新のXから、こんな投稿をしたのだ。
「ドラマの数字が悪かったりバラエティが終わると芸人や主役の演者が悪いみたいにされる。しかしアメトーークを俺が作ったというとスタッフが作った!と言われる。こうやって終わったら番組を作ったスタッフが悪いって言われるべきでしょ。どっちよ」
説明を加えておくと、これは霜降り明星・粗品から「おもんない」と挑発を受けた元雨上がり決死隊・宮迫博之が「お前、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)みたいな番組作ったんか」と返した発言を引用したもの。宮迫の発言には“番組はタレントの力だけではヒットさせられない”という声が多かったものの、ジョンソンが打ち切りになると決まると、こちらの場合は原因がタレントの力不足と批判されるという、“矛盾”への疑問を綴っているようだ。
「確かに『ジョンソン』では“人気芸人たちが一堂に会した!”との触れ込みばかりが前面に打ち出され、肝心の企画は放送ごとにブレブレで芯がなく、演者の旬な人気に頼り切っていたような印象でした。ただ、『リンカーン』に出演していたダウンタウンの松本人志に関して言えば、出演する番組によっては企画会議から参加し、みずから斬新なアイデアを発案していくなど、その貢献度は絶大。制作サイドからすると、“完全お任せ”でも人気番組に育ててくれるという安心感があり、そのレベルをかまいたちにも求めていたのだとすれば、やや見立てが甘かったというところかもしれません」(テレビ誌ライター)
ちなみに、5月から6月にかけての「ジョンソン」の放送回数は異例の1回のみと、9月を待たずにTBSは早くも“損切り”を図っているようにすら思える。ともあれ、人気長寿番組となった「アメトーーク!」とは対照的に、「オレが『ジョンソン』を作った」と豪語する人間は今後、現れることはなさそうだ。
(木村慎吾)