6月26日に4時間半も生放送した「テレ東ミュージックフェス 2024 夏 ~昭和の常識は…令和の非常識!ヤバい昭和の超名曲 vs 令和ヒット曲100連発~」(テレビ東京系)。途中まではぼんやり見ていたのだが、近藤真彦による一夜限りのSPコラボメドレーに耳を奪われてしまった。
近藤は「ハイティーンブギ」をISSAと、「ミッドナイト・シャッフル」を大黒摩季と西川貴教とともに歌唱したのだが、あまりにも胸が痛くなってしまったのだ。ISSAと大黒と西川があまりにも健気に近藤のことを立て、音程やリズム感はもちろんのこと、それぞれの楽曲が持つ情感や迫力を表現しつつ、それぞれが自分のブレーキを最大限に掛けながら歌っている様子に、涙が出そうになったのだ。
近藤の歌唱力や表現力は、古巣・旧ジャニーズ事務所に所属していたタレントとしての実力なので歌1本で食べているISSA、大黒、西川と同じ土俵の上に立つと、こんな大惨事になってしまうのだと目が離せなくなってしまった。
いや、耳が彼らの声を追いかけてしまった。懸命に歌う近藤と日本を代表するボーカリスト3人の余裕しゃくしゃくどころか抑えまくりの歌声は、見事にマッチはしていたが、どうせならISSAひとりが伸びのいい声で歌う「ハイティーンブギ」が、大黒姐さんと西川兄さんがパワフルに競い合いながら歌う「ミッドナイト・シャッフル」が聴きたいと思った人は、私だけではないはずだ。
近藤はこのメドレーの歌唱前に「来月で60歳(※7月19日生まれ)。60回コンサートをまわってきてあと3回でゴール」とコメントしていたが、どうかご無事で完走してほしい。
(森山いま)