7月21日放送のNHK大河ドラマ「光る君へ」第28話で道長(柄本佑)が側室・明子(瀧内公美)の家で倒れたことから、正室・倫子(黒木華)が明子と直接対面。火花が見えそうなほどバッチバチのバトルがくり広げられ話題なっている。
道長が横たわっている隣で看病している明子の前に登場した倫子だが、なんと明子と倫子が着ていた袿(うちき)の柄はほぼ同じ。もし道長が2人に用意していた袿だとしたら、これだけでも2人の女性は「キィーッ!」と思ったことだろう。まひろ以外の女性に対しては何も考えてなさそうな道長を思い、この時点でヒヤヒヤした気分を味わっていた視聴者も多いようだ。道長の手に自分の手を重ねていた明子だが、倫子は明子の手を払うようにしてから道長の手に自分の手を重ね、「殿、殿」と道長の顔を覗き込むと「お世話になります」と、明子の顔も見ずに挨拶。明子が「薬師の話では…」と話し始めたとたん、「薬師の話は今そこで聞きました」と明子の話をぴしゃりと止めた倫子。さらには道長に顔を寄せ「うちでお倒れになればよいのに」と明子に対する嫌味のような言葉を平気で呟き、最後には「このようなご容態では、動かしてはよくないと存じます。どうぞ“我が夫を”こちらで看病願いますね」と明子に明らかなマウンティングをくり出したのだ。
一方の明子は、倫子に対して終始ほほ笑みを浮かべて柔らかに返答。倫子の言葉に動揺することなど一切ありません、といった風情で流していたのだが、「カチン」と来たり「イラッ」としたことは視聴者にしっかり伝わってきた。
倫子と明子のバトルではあったものの、黒木華と瀧内公美の演技バトルのようにも見え、ワクワクした人も多かったのではないだろうか。演技達者な女優のバトルはゾクゾクするほど興奮する。今後も2人のバトルシーンがあることを心から願う。
(森山いま)