最近、肌や身体の老化を感じていませんか? 老化は誰もが避けられないことですが、少しでも遅らせるためには、身体によいものを取り入れながら美肌ケアを行いたいものです。その際、食事面でポイントになるのが栄養素です。
内科医で血液専門医の久住英二さんによると、「エイジングケアに寄与する栄養素に関する新しい知見が次々と発表されているので、それらを食生活に取り入れることで、より効果的に対策が行える可能性がある」とのことです。今回は、久住さんがオススメする、健康寿命の延伸に役立つことが期待される栄養素を紹介していきましょう。
■魚介類のタウリン
タウリンはアミノ酸の一種で、とくに魚やイカ、タコ、エビ、牡蠣などの魚介類に豊富に含まれています。
栄養ドリンクにも多く含まれ、筋肉のパフォーマンスと回復力を向上させることがよく知られていますが、それ以外にもさまざまな効果が分かってきていて、近年はとくに話題になっているのだとか。
2023年6月、タウリンが細胞のアンチエイジングに寄与することが米国で発見されて大きな話題になりました。タウリンには、体内のサビを中和して細胞の酸化ダメージを防ぐことで、老化の進行を遅らせる可能性があるそうです。
老化予防の他、免疫力の維持、加齢に伴う筋力低下(サルコペニア)を防ぐ効果も期待できるとのこと。魚介類を普段からあまり食べていない人は、積極的に取り入れるのがよさそうです。
■緑茶のエピガロカテキンガレート(EGCG)
緑茶にはカテキンという渋味成分が含まれていることがよく知られていますが、そのカテキンの一種であるエピガロカテキンガレート(EGCG)には、体内のフリーラジカルを中和する強力な抗酸化作用があるのだとか。フリーラジカルによる細胞の損傷を防止し、老化を遅らせる効果が期待されているそうです。
さらに、肌に対しても効果が期待できるようで、エピガロカテキンガレートは紫外線や化学物質によるDNA損傷を軽減し、肌のコラーゲンを保護して分解を抑制する効果があることも分かっているそうです。普段から飲料を選択する際には、緑茶を選ぶとよいかもしれませんね。
■カレーのクルクミン
カレーを食べるとその辛さで元気が出るので、暑い時期にぴったりのメニューですよね。そんなカレーにはターメリック(ウコン)が使われることがありますが、これに含まれるポリフェノールの一種であるクルクミンは、強力な抗酸化作用や抗炎症作用を持つそうです。また、認知症の予防に効果が期待できるともいわれています。
クルクミンは、黒胡椒に含まれるピペリンという成分と合わせることで吸収率が上がるそう。カレーに黒胡椒をかけるのも、老化予防のコツとして覚えておくとよいかもしれません。
老化は避けられないことですが、遅らせることはできます。日々の努力で、心も身体も若さを保ちたいですね。