今から10月スタートの日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」(TBS系)が楽しみでしかたがない。
主演は神木隆之介。1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と現代の東京を舞台にした、70年にわたる愛、友情、家族の壮大な物語になるという。
脚本は野木亜紀子、演出は塚原あゆ子、プロデューサーは荒井順子という、2016年放送の「逃げるは恥だが役に立つ」、2018年放送の「アンナチュラル」、2020年放送の「MIU404」といったTBSドラマのヒットメーカーたちが集うため、これまでに染みついてしまった“日曜劇場臭”を取り払ってくれそうだから、うれしくたまらない。
同枠で2013年にスタートした「半沢直樹」が人気を博したことで始まってしまった、役者の顔面アップを多用した映像、顔芸をはじめとするリアリティよりショーを追求したクセのあるしゃべり方や動き、役者を本業にしていない人物をキャスティングすることでの話題作りなど、若い役者やスタッフが完全に勘違いしてしまうその前に、どうか視聴者を大事にしたドラマ作りを日曜劇場枠でも行ってほしい。
このメンツなら、と期待できる名前ばかりが並んでいるということは、TBSの上層部も日曜劇場臭を感じているのではないかと思う。神木には日曜劇場枠の浄化と開拓に突き進んでもらいたい。10月が待ち遠しい。
(森山いま)