SUPER EIGHTは今年がデビュー20周年のアニバーサリーだ。現在の名前になったのは今年2月、関ジャニ∞が2004年にデビューした時は8人編成だったが、現在は5人であることからも、有為転変を経験したアラフォーアイドルであることがわかる。
関ジャニは、関西ジャニーズJr.(現ジュニア)発で初めて成功したメジャーユニット。10年後の14年にジャニーズWEST(現WEST.)、21年になにわ男子が続いた。今年5月には、5人組のAぇ! groupが待望のデビュー。末澤誠也は事務所史上最年長にあたる29歳8カ月で、ようやく夢をつかんだ。
25歳の小島健は、22年からファッション誌「FINEBOYS」のレギュラーモデルを務めている。長身で整った顔立ちは近寄りがたいオーラを放っているが、その中身は“なにわの男子”そのもの。大勢のジュニアのなかで埋没しまいと個性を打ち出すために、一発ギャグを多数考案。デビュー後、その努力が身を助けた。
小島はジュニア時代、先輩や後輩、業界関係者たちとの交流を持つよう心がけていた。積極的にアプローチしたうちの1人が、SUPER EIGHTの横山裕。その際に小島は、「デビューできたら僕に財布を買ってくださいよ~」と、冗談半分マジ半分でおねだりしていた。ウェブマガジンのメディアライターは言う。
「芸能の世界では、売れている先輩が使っていた財布を譲り受けたり、買ってもらったりすると、勝ちクセと強運を引き継ぐことができるというジンクスがあります。そのため小島さんはあえて“なにわの成功者”横山さんに頼んでいたのです。すると、デビュー当日にマネージャーさんを通じて小島さんの元に、ハイブランドの財布が横山さんから届けられたそうです」
Aぇ!は、5年前に結成された。そのころ、関西のジャニーズシーンを盛り上げるために、なにわ男子ら同世代と切磋琢磨していた。しかし、向井康二は19年にSnow Manの新メンバーに選抜されて関西を離れ、翌20年にデビュー。なにわは、その2年後にデビューした。関西に残されたAぇ!は腐りそうになったが、その時期に救いの手を差し伸べたのがEIGHTの横山と大倉忠義。2人は、Aぇ!の5人それぞれの長所を生かしたステージ構成を考え、横山はメンバーをさかんに食事に誘い、親身になって相談に乗った。
Aぇ!にとって横山は、さながら“育ての兄”。小島にとってはハイソな財布が、さらに高みを目指すモチベーションになっている。
(北村ともこ)